「キャリアオーナーシップを持ち始めた」–コーナーストーンに聞く、日本の人材管理
今回は「「キャリアオーナーシップを持ち始めた」–コーナーストーンに聞く、日本の人材管理」についてご紹介します。
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近年、企業の競争力強化に向けて、デジタルスキルなどに関する従業員教育や、人材を適切に活用し、組織のパフォーマンスを最大化する「タレントマネジメント」が注目されている。
米国に本社を置くCornerstone OnDemand(Cornerstone)は、学習プラットフォーム「コーナーストーンラーニング」をはじめとする人材管理システムを展開している。同プラットフォームでは、従来の集合型研修とは異なり、従業員が自身のキャリア目標や興味に沿って学習するコンテンツを選んだり、独自のプレイリストを作成・共有したりできる。企業側は、学習の進ちょく状況を把握するほか、従業員のデータを経営判断に活用することも可能だ。
日本法人コーナーストーンオンデマンドジャパン 代表取締役社長の北郷義浩氏と、日本市場の理解のために来日したCornerstone 最高経営責任者(CEO)のHimanshu Palsule(ヒマンシュ・パルスレ)氏に、日本の顧客が抱える課題や従業員教育の意義、両者の意気込みを聞いた。
――今回の来日の目的を改めて教えてください。
Palsule氏 :日本はわれわれにとって成長市場であり、今後2~3年多くの可能性を秘めている。当社はしばらく前から日本の大手企業数社を顧客に持っているが、この1~2年の間にようやく人材管理の仕方が変わってきており、その変化はわれわれに大きな機会をもたらすだろう。当社は今後数年間、日本市場に多くの投資することを決定しており、今回は顧客の要望や市場を理解し、社内の変革において何らかの影響を与えるために来日した。
――取材の前に実施した顧客とのラウンドテーブルでは、どんな話が聞けましたか。
Palsule氏 :顧客は当社の製品におおむね満足していたが、「社内の変革を手助けしてほしい」と話していた。ある企業では、コロナ禍で従業員は「キャリアオーナーシップ」を持つようになった一方、経営層は人材管理を変革する必要性を十分に認識していない傾向があるという。このことから、日本では今後2~3年の間に変化が訪れると感じている。そうした変化の中で当社は顧客とパートナーシップを築き、「頼れるプラットフォーム」として顧客を手助けしたい。
変革は、3つの力によって進んでいく。1つ目は、複数の世代にわたる従業員。ミレニアル世代(1980~1995年頃に誕生した世代)はSNSを活用し、これまでより海外の国々とつながっている。2つ目は、コロナ禍で加速した企業運営のグローバル化。企業は国境を越えて連携し、ベストプラクティスを採用することが求められている。3つ目は、手頃な価格で利用できるようになった人工知能(AI)などのテクノロジー。これにより企業は、大きな投資をしなくても従業員の要望を予想することが可能となった。
――今後はどのようにビジネスを拡大する予定ですか。
Palsule氏 :サービスを提供する考え方も3本柱だ。コンプライアンスやパフォーマンス、リクルーティングなど、われわれにとって核となる領域については自社で追加していく。手に入れられるものは、買収を行う。学習体験などを分析・可視化する企業のEdCastもその一つだ。SlackやSalesforceなど、既にマーケットリーダーが存在している領域においては、そうした企業と連携する。自社で構築するか、買収するか、連携するかにより、理想的なソリューションを顧客に提供する。