日本で20年、クラウドカンパニーとしてさらに次の10年へ–アカマイ・日隈社長
今回は「日本で20年、クラウドカンパニーとしてさらに次の10年へ–アカマイ・日隈社長」についてご紹介します。
関連ワード (経営等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
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2023年に向けたIT企業のトップメッセージや年頭所感を紹介する。
アカマイ・テクノロジーズ 職務執行者社長 日隈寛和氏
私たちのDNAはインターネットの課題を解決することです。インターネットの利用者に常に快適で安全なオンラインライフをもたらします。Akamaiの進化は、インターネットの進化、お客さまのニーズの変化とともにあり、Akamaiは創業以来、10年を1つの節目として大きく変化してきました。
Akamaiの2023年の注力分野は次の通りです。
1998年、Akamaiのビジネスはコンテンツ配信網(CDN)から始まりました。インターネットの輻輳(ふくそう)を解決し、高速、快適で安定したものとする、そのソリューションがCDNでした。利用者の増加、画像や動画などの活用によるデータ量の増加に伴ってCDNの重要性は高まりました。
インターネットが重要な社会インフラとなった今日、Akamaiはこのインフラを常に安定的なものとして支え、脅威から守り、さらには快適なユーザー体験をもたらし、事業者のビジネスに貢献する役割を果たします。
CDN市場を開拓し、リーダーとなったAkamaiは、2010年前後から大きな社会問題となっていたサイバーセキュリティに取り組むことになりました。Akamaiが世界中に分散配置したサーバー群によって構成されるエッジプラットフォームを活用すれば、比類のないスケールを生かしたかつてないセキュリティソリューションを提供できるのではと考えたからです。
セキュリティ市場に本格的に参入しておよそ10年、Akamaiは今日、GartnerやForresterなどの第三者機関によるレポートでもリーダーとして位置づけられているように、複数のサイバーセキュリティ領域におけるリーダーとなり、セキュリティ事業はAkamaiのコアビジネスになっています。セキュリティポートフォリオも大きく拡充しており、中でもゼロトラストセキュリティや、ウェブアプリケーションおよびAPIセキュリティがビジネスをドライブしています。
2022年、AkamaiはクラウドベンダーのLinodeを買収しました。Akamaiの強みであるスケーラビリティーに優れた分散型のエッジプラットフォームと、Linodeのシンプルで使いやすく手ごろな価格のクラウドプラットフォームの融合により、クラウドからエッジまでカバーする、世界で最も分散されたコンピューティングプラットフォームを提供することが可能となりました。
IoTなどリアルタイム性が重視される処理が増加すると、ユーザーの近くで多くのコンピューティング処理が必要となり、Akamaiの提供する分散型のクラウドコンピューティングの重要性は高まります。Akamaiは、堅調な成長が期待されるパブリッククラウド市場においてゲームチェンジャーとなっていくでしょう。現在、世界中で拠点強化にも努めており、2023年、国内では東京に次ぐクラウドコンピューティングのコアサイトを開設する準備を進めております。また、エンタープライズクラスの企業にも、安価でかつ安心してご利用いただけるサービスと機能を拡充していく予定です。
この3年弱で私たちの生活は大きく変化しました。特にデジタル化の進行は誰もが実感するところです。2022年末には世界的なサッカーイベントのネットでの観戦が大きな話題となりました。前回大会が開催された4年前とは全く異なる光景が繰り広げられていたのです。私たちは歴史の転換点に立っており、ここにAkamaiのミッション「オンラインライフの力となり、守る」がリンクしていることを実感します。
2023年、Akamaiは日本法人を設立してから20周年という節目を迎えます。私たちはこの先の10年を見据えて、これからもインターネットの進化を支えインターネットを利用するユーザーに安心安全なオンラインライフを提供するクラウドカンパニーとして貢献してまいります。