Go言語、実行時プロファイル情報による最適化「Profile-guided optimization」が正式機能に。Go 1.21リリース
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Go言語の開発チームは8月8日にリリースしたGo 1.21で、実行時のプロファイル情報を用いてコンパイルを最適化し、実行速度の改善を図る「Profile-guided optimization」機能が正式版になったことを明らかにしました。
Go言語のコンパイルはソースコードの静的な解析を基にして高速なバイナリを生成するような最適化が行われています。
今回、正式機能となった「Profile-guided optimization」は、バイナリ実行時にどの関数が何度呼ばれたのか、メモリがどのように使用されたかなどのプロファイル情報を基にコンパイルを最適化することで、より高速なバイナリを生成する手法です。
具体的には、何度も呼ばれた関数をインライン展開することで関数呼び出しのオーバーヘッドをなくす、変数の使用頻度によってレジスタへの割り当てを変更する、ループを展開する、などの処理がコンパイル時に行われます。
これによりGo言語のバイナリの実行性能は2%から7%程度向上すると説明されています。
こうした実行時のプロファイル情報を基にしたコンパイルの最適化手法としては以前から存在しており、例えばRustにはすでにProfile-guided optimization機能がありますし、GoogleはChromeブラウザをProfile-guided optimizationによって15%程度高速化したことを2016年に明らかにしています。