富士通Japan、消防/救急向け新システム–スマホでスムーズな現場活動を支援
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富士通Japanは、災害現場で活動する消防士や救急救命士向けにスマートフォンを活用した情報統合共有システムを開発した。8月21日から提供を開始する。2025年度末までに消防本部30カ所への導入を目指す。
消防士や救急救命士は、現場活動において車両に設置した「AVM(Automatic Vehicle Monitoring)」と呼ばれる車載器で通報内容や指令内容などを確認しているが、固定式のため車両から持ち運べないこと、設置費用が高額なため全車両への設置が難しいことなどが課題となっていた。
「Fujitsu 情報統合共有システム Multi Mobile System for Fire department」は、119番通報に基づき通報内容や災害情報を管理する消防指令システムと連携して、消防士や救急救命士が専用スマートフォンで、指令内容や搬送先の医療機関への経路情報などを車両内や災害現場で閲覧できる。
また、サイレンが響く車両内での無線の聞き漏らしや重要情報の通知の見逃しを防止するバイブレーションなどのプッシュ通知機能、車両からの降車後も各隊の活動状況をチャットでリアルタイムに情報共有できるタイムライン機能など直感的に操作できる機能を搭載。現場活動後の救急報告書作成に向けた、傷病者のバイタルや処置内容などの情報登録機能など、消防士や救急救命士の初動対応から報告まで現場活動を幅広く支援する。
同システムは、固定式のAVMと同様に車両の位置情報や、現場到着や活動開始などの動態情報を消防指令システムに通知する機能を備えているためAVMとしても使用可能という。利用予定の消火栓の予約状況を他の消防車と共有するための「水利予約」や搬送先の医療機関の選定を支援する「名称検索」、内科や小児科などの診療科の「絞り込み検索機能」も備えている。
これらの機能により、大規模災害が発生した緊急時には、一般的にAVMが設置されない広報車や搬送車などで同システムをAVMとして利用できるなど、柔軟な車両運用が可能になる。