システムを特定のクラウドベンダに集中させるリスクの重要度が多くの企業で上昇していると、ガートナー
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米調査会社のガートナーは、294人のリスクに関する上級管理職への調査結果として、特定のクラウドベンダにシステムを集中させるリスクの重要度が多くの企業で上昇していると発表しました。
特定のクラウドベンダにシステムを集中させるリスクとして、主に次の3つが挙げられています。
1. インシデントにより受ける影響の大きさ
特定のクラウドベンダに依存するアプリケーションが増えるほど、インシデントが発生したときの影響範囲が大きくなり、事業継続の懸念が高まる可能性がある。
2. 特定のベンダへの依存性の高まり
特定のクラウドベンダへの依存が高まることで将来の技術に関する選択肢が狭まるとともに、クラウドベンダが企業のテクノロジの将来像に大きな影響力を持つようになる。
3. 規制遵守が困難になる可能性
企業がさまざまな規制当局による規制を遵守しようとするとき、クラウドベンダのせいで規制の要求を満たすことができない可能性が出てくる。
こうしたリスクは、多くの企業がITの複雑さを軽減させるために特定のクラウドベンダにシステムを集中させることにより生じているとガートナーは説明します。
さらに、ハイパースケーラーと呼ばれる一握りのクラウドベンダが、優れた技術力やパートナーエコシステムなどを武器に市場を支配していることが、この問題をさらに深刻にしていると付け加えました。
そしてこうしたリスクが、前述のリスクに関する上級管理職への調査において2四半期連続で、認識されるリスクのトップ5に入ったことから、特定のクラウドベンダにシステムを集中させるリスクの重要性が多くの企業で上昇しているとしました。
ただしこのリスクを取り除くことは容易ではないと、ガートナーは次のように説明しています。
「現在のところ、パブリッククラウドの利用がビジネスにとって戦略的に重要であると考えられる場合、リスクを完全に取り除くための明白な解決策はあまりありません。だからこそ、企業がクラウドサービスの重大な問題に直面した場合に備えて、十分に検討された継続計画を立てておくことが特に重要です」。