JR貨物、データ連携ツールを導入–基幹システムのインターフェース構築コストを削減

今回は「JR貨物、データ連携ツールを導入–基幹システムのインターフェース構築コストを削減」についてご紹介します。

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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 JR貨物鉄道(JR貨物)は、基幹システムのリプレースにデータ連携ツール「ASTERIA Warp」を導入した。同ツールを用いてデータ連携の支援を行ったパナソニック インフォメーションシステムズ(パナソニックIS)が発表した。

 JR貨物では、複数パッケージによるマルチベンダー形式で基幹システムを再構築している。今回のリプレースでは、各パッケージごとに必要なアドオン開発を、ASTERIA WarpとパナソニックISが蓄積するデータ連携支援のノウハウにより最小化することができた。これによりシステム構築費用を抑えて、前回とほぼ同じ初期費用で構築できたという。

 ASTERIA Warpは、アステリアが提供するEAI(エンタープライズアプリケーション統合)ツール。100種類以上のアプリケーションのデータ連携ができ、ノーコード技術で仕様変更や追加開発にも柔軟に対応できる。パナソニックISは、ASTERIA Warpマスターパートナーとして多くの企業へ導入支援を行い、ノウハウを蓄積している。

 リプレースする基幹システムではERPパッケージを中核として、「不動産管理システム」「Web購買システム」「グループ会計システム」「グループ販売管理システム」など、7ベンダーのシステムが連携している。今回のリプレースでは、連携が必要になるシステムは自社開発を含めて15システムに及んでいた。

 これに伴い、パッケージ間連携により増加したインタフェースファイル数の集約化も重要な課題となっていた。サブシステムとのインタフェースファイル数が増加すると、その分、データ変換するためのアドオン開発が増えていくことになる。そのため、できるだけアドオン開発をしないでデータ連携できる仕組みが求められていた。

 同社では、2018年に導入した人事システムと社内サブシステムとの連携にASTERIA Warpを活用し成果が見られたことで今回の導入につながった。このリプレースでは、インターフェースファイルの数は以前よりも約20ファイル増加することが見込まれていたという。

 これに対し同社とパナソニックISは、15のサブシステムがASTERIA Warpを介してERPとデータ連携する仕組みに移行した。これによりASTERIA Warpでインターフェース修正対応できる部分が大幅に増え、ERP側や周辺システム側のカスタマイズやアドオン開発が減ったという。この仕組みが導入されたことにより、同社では、今後メンテナンス時にも負荷低減が見込まれるとしている。

 ASTERIA WarpについてJR貨物は、ノーコードで開発ができることを高く評価している。人事システムとの連携で得られたノウハウとパナソニックISのサポートの下、ほぼ内製化できる状態で開発を進められるようになったという。

 またパナソニックISについては、長年の実績とノウハウだけでなく、ベンダー各社と積極的にコミュニケーションを取り、インターフェースの設計を円滑に進める役割を果たしたことも高く評価している。さらにパナソニックISが作成したシステム構成ではシステムに編集が必要となった際、 1カ所修正すれば全体に自動反映する仕組みが組み込まれているなど、今後の内製化に向けた「良いお手本」が示されたとしている。

 今後JR貨物は、人事システムと会計システム間で別々に運用しているASTERIA Warpの統合を目指す。またコンテナ運用情報など、さまざまなデータを管理する多様なシステムにもASTERIA Warpを適用して、さらに幅広いデータ連携を図っていくという。

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