ライオンとNTTデータ、生成AIで熟練技術者の暗黙知伝承を促進

今回は「ライオンとNTTデータ、生成AIで熟練技術者の暗黙知伝承を促進」についてご紹介します。

関連ワード (製造 x IT等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 ライオンとNTTデータは、ライオンの衣料用粉末洗剤の生産技術領域において、生成AIを活用して熟練技術者の暗黙知を形式知化する取り組みを6月に開始したと発表した。

 具体的には、衣料用粉末洗剤の製造プロセス開発における暗黙知を抽出し、「勘所集」として文書化する。これを検索サービス「知識伝承AIシステム」に取り込み、新たな製造プロセス開発メンバーが熟練者の技術や知識・ノウハウを容易に検索・活用できる環境を構築する。生成AIは、勘所集作成における熟練者へのインタビュー結果のまとめに適用するという。

 ライオンは、この取り組みを通じて、国内外の技術力強化とグローバルECM(Enterprise Contents Management)の推進を目指す。

 従来、新規参画者への技術継承は熟練者に大きな負担を強いる課題があった。そこで、アジアでの需要が高く、熟練者の暗黙知が必要とされる衣料用粉末洗剤を対象テーマに選定した。

 勘所集は、NTTデータが熟練者へのインタビューやワークショップを通じて情報収集し、暗黙知化している技術や知識・ノウハウを抽出して作成する。

 知識伝承AIシステムの活用シーンとしては、品質に影響する留意事項などに関する熟練者のノウハウを容易に検索・活用できるようにし、効率的な学習と技術力向上を図ることなどが挙げられている。また、熟練者が長年かけて習得した製造条件設定のコツを生成AIで伝承し、新規参画者への指導負荷を軽減するケースも想定されている。

 ライオンは、暗黙知の抽出範囲拡大や定期的な抽出、他製品への展開を通じて、国内外の技術力向上を目指す。

 NTTデータは、知識伝承と活用のユースケースを確立し、暗黙知を含む知識抽出と生成AI活用を組み合わせたサービス提供を推進していく。将来的には、NTT版の大規模言語モデル「tsuzumi」の活用も検討する。

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