SUSEのLinux製品群がアップグレード–「SLES」のサポート期間は19年に

今回は「SUSEのLinux製品群がアップグレード–「SLES」のサポート期間は19年に」についてご紹介します。

関連ワード (サーバー等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 「Linux」とクラウドネイティブソフトウェアのグローバルリーダーであるSUSEは、ベルリンで開催の「SUSECON」において、自社のLinuxディストリビューションファミリー全体の大幅な強化を発表した。これらの新機能は、価値実現までの時間短縮と運用コストの削減に重点が置かれ、現在の複雑なIT環境における選択の重要性が強調されている。

 今回のアップグレードの中心にあるのは、「SUSE Linux Enterprise Server 15 Service Pack 6」(SLES 15 SP6)だ。このアップデートでは、新しい「Long Term Service(LTS)Pack Support Core」により、ITワークロードを長期にわたって使用可能になる。長期とはどれくらいの期間だろうか。信じがたいことに、19年間だ。これにより、SLESのサポート期間はエンタープライズLinux市場で最長となった。Canonicalは先頃、「Ubuntu」のLTSを12年間に延長したが、これには遠く及ばない。

 「なぜ19年間なのか」と不思議に思うかもしれない。SUSEの「Business Critical Linux」(BCL)担当ゼネラルマネージャーのRick Spencer氏が、インタビューでその理由を説明した。グリニッジ標準時(GMT、協定世界時としても知られる)の2038年1月19日(火)午前3時14分8秒に、コンピューターの時間が終わりを迎えるからだという。実際にはそうではないが、Linuxとその他すべての「UNIX」ベースOS(「macOS」の一部のバージョンも含まれる)は、その時間にいわゆる「エポックタイム」に到達する。

 これは、32ビットのUNIXベースOSの時刻を管理するコードが、時間の始まり(LinuxとUNIXのシステムに限っての話だが、グリニッジ標準時の1970年1月1日0時0分0秒)から数えてきた秒数が終わりに達し、0にリセットされる時間のことだ。2000年問題と同様に、パッチが適用されていない32ビットのOSとソフトウェアのすべてで問題が発生することになる。Linuxカーネル自体は、2020年の「Linux 5.6」カーネルでこの問題を修正済みだが、他の多くのプログラムはまだ対処していない。

 だが、それまではSLES 15 SP6を使い続けても構わない。その前にアップグレードすることを強く推奨するが、そのディストリビューションを最後の瞬間まで使い続けたいなら、そうすることもできる。

 さらに、新しいSLESは、アップデートされた6.4カーネルバージョンを採用している。「OpenSSL 3.1」などの新しいライブラリーも含まれているため、厳格な規制に準拠したセキュリティを確保できる。

 セキュリティに関しては、優れたコンフィデンシャルコンピューティングをサポートするようになり、保存されたデータやインターネット上で転送中のデータだけでなく、メモリー内のデータも暗号化される。この特別なレベルのセキュリティを利用できるのは、Intelの「Trust Domain Extensions」(TDX)プロセッサーやAMDの「Secure Encrypted Virtualization」(SEV)プロセッサーを使用するシステムだ。これには「SUSE Manager」によるリモート認証が含まれており、エンドツーエンドの機能によって最大限のセキュリティとコンプライアンスを確保することできる。

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