マルチクラウドを「バイデザイン」に–デルが「Project Alpine」披露
今回は「マルチクラウドを「バイデザイン」に–デルが「Project Alpine」披露」についてご紹介します。
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Dell Technologiesは米国時間5月2~5日、ネバダ州ラスベガスで年次カンファレンス「Dell Technologies World 2022」を開催した。同イベントでマルチクラウド戦略の推進を表明するとともに、ストレージとデータ保護などで新製品を発表した。
同イベントは2019年以来3年ぶりのリアル開催となり、その模様はオンラインでもストリーミング配信された。会期初日の5月2日に登場した創業者兼最高経営責任者(CEO)のMichael Dell氏は、コロナ禍に見舞われているこの2~3年の変化について、「テクノロジーはかつてないほど重要に、不可欠なものになった」と切り出した。「DellのPCにより生産性やコラボレーションを維持し、インフラはマルチクラウドになった」と続ける。
Dell氏が大学の寮で同社を創業したのは、38年前(1984年)の5月3日のこと(Dell氏や同社幹部は5月3日を設立日としている)。PCの受注生産でスタートし、サーバー、ストレージ、ネットワークなどに拡大、2015年に当時ストレージ最大手のEMCを買収し、エンタープライズ分野を強化した。Dell氏は、PC、エンタープライズシステム、データセンターとこれまでの事業拡大を振り返りながら、「全てのイノベーションサイクルでDellはテクノロジーの力を民主化し、そのインパクトを倍増し、世界に広く、深くテクノロジーをプッシュしてきた」と述べた。
そして現在、Dellのフォーカスはマルチクラウドだ。「『オンプレミスか? オフプレミスか?』の議論は終わった」とDell氏。「将来はマルチクラウドで、ワークロードとデータが環境全体にシームレスに流れる必要がある」と述べる。実際に、顧客の90%が既にオンプレミスとパブリッククラウド環境の両方を使っており、3種類以上のクラウドを使う顧客は75%に達しているという。
現在、データセンター外で処理されるデータの比率は10%だが、第5世代移動体通信(5G)のモバイルネットワークが普及することで、エッジで大量のデータを処理できるようになる。「2025年には企業のデータの75%が伝統的な中央のデータセンターやクラウド以外で処理されるようになる」とDell氏。
セキュリティの観点では、データ処理環境が分散化することで、「アタックサーフェス(攻撃対象領域)」も広がることになる。Dell氏によると、ランサムウェア攻撃は11秒ごとに発生しており、1件当たり1300万ドルのコストがかかっているという。
「Dellはマルチクラウド、エッジ、セキュリティの面で難しい問題の解決に取り組んでいる」とDell氏は語った。