ベトナムの電動バイクメーカーDat Bikeが2.9億円調達、ガソリンバイクからの乗り換えを狙う

今回は「ベトナムの電動バイクメーカーDat Bikeが2.9億円調達、ガソリンバイクからの乗り換えを狙う」についてご紹介します。

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本記事は、TechCrunch様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


自社のバイクに乗るDat Bike創業者でCEOのソン・グエン氏

東南アジアでトップの電動バイク企業になることを目指しているベトナムのスタートアップ企業Dat Bike(ダット・バイク)が、Jungle Venturesが率いるプレシリーズAで260万ドル(約2億9000万円)の資金を調達した。Dat Bikeは、ほとんどが国産部品で構成されたベトナム製バイクで、価格と性能の両面でガソリンバイクに対抗できるのがセールスポイントだ。Jungle Venturesがモビリティ分野に投資するのは今回が初めてで、Wavemaker Partners、Hustle Fund、iSeed Venturesも参加している。

創業者であり最高経営責任者でもあるSon Nguyen(ソン・グエン)氏は、シリコンバレーでソフトウェアエンジニアとして働いていたときに、廃品を利用してバイクを作る方法を学び始めた。彼は2018年にベトナムに戻り、Dat Bikeを創業した。インドネシア、マレーシア、タイ、ベトナムでは、8割以上の家庭がバイクを所有しているが、そのほとんどがガソリンを燃料としている。グエン氏はTechCrunchに対して、多くの人が電動バイクに乗り換えたいと思っているが、大きな障害は性能だと語る。

グエン氏によれば、Dat Bikeは市場に出回っている多くの同じ価格帯の電動バイクに比べて、3倍の性能(5kW対1.5kW)と2倍の航続距離(100km対50km)を実現しているという。ガソリンバイクに対抗するために作られたのが、Weaver(ウィーバー)という名の同社のフラッグシップバイクだ。グエン氏によれば東南アジア諸国での重要なセールスポイントである2人乗りで、5000Wのモーターを搭載し、0から50km/hまでを3秒で加速する。Weaverは標準的なコンセントを使って約3時間でフル充電が可能で、1回の充電で最大100kmの走行が可能だ(次のモデルでは1回の充電で最大200kmの走行が可能になる)。

Dat Bikeは、2020年12月にホーチミン市に初の実店舗をオープンした。グエン氏によれば、同社は「これまでに数百台のバイクを出荷していて、まだ受注残を抱えています」という。また、ホーチミン店のオープン後、新規受注が前月比で35%増加したと付け加えた。

3990万ドン(約18万9000円)というWeaverの価格設定も、ガソリンバイクの中央値に相当するものだ。Dat Bikeは、銀行や金融機関と提携して、顧客に12カ月の無利息支払いプランを提供している。

「彼らは、ベトナムの新興中産階級を初めてデジタル金融市場に引き込むために競い合っていますので、結果的に非常に有利なレートを得ることができるのです」と彼はいう。

ベトナム政府はまだ電動バイクへの補助金は提供していないが、交通省が駐車場やバイク駐輪場に充電インフラを義務づける新しい規制を提案していることもあって、グエン氏は電気自動車の導入が進むだろうという。ベトナムで電動バイクを製造している企業には他にもVinFast(バンファスト)やPEGAなどがある。

Dat Bikeの強みの1つは、地元で調達したパーツを使って自社で開発している点だ。グエン氏は、中国やその他の国から調達するのではなく、ベトナムで製造することのメリットとして、Dat Bikeのサプライヤーのほとんどが国内にあるため物流の合理化やサプライチェーンの効率化があるという。

「バイクの輸入関税は45%、バイク部品の輸入関税は15%から30%なので、地元企業であることには税制面でも大きなメリットがあります」とグエン氏。「一方、東南アジア内の貿易には関税がかからないので、海外からの輸入バイクに比べて、東南アジアへの進出に優位性があるのです」。

Dat Bikeは、Jungle Venturesなどの投資家の協力を得て、今後2~3年の間に東南アジアでのサプライチェーンを構築し、拡大していく予定だ。

Jungle Venturesの創業パートナーであるAmit Anand(アミット・アナンド)氏は声明の中で「特に東南アジアの250億ドル(約2兆7000億円)規模のバイク産業は、電気自動車と自動化の新たな発展の恩恵を受けるための機が熟しています。私たちは、Dat Bikeがこの動きをリードし、次世代の電動バイクの外観や性能について、国内だけでなく世界的にも新たな基準を作ることができると信じています」と語る。

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【原文】

Son Nguyen, founder and chief executive officer of Dat Bike. Image Credits: Dat Bike

Dat Bike, a Vietnamese startup with ambitions to become the top electric motorbike company in Southeast Asia, has raised $2.6 million in pre-Series A funding led by Jungle Ventures. Made in Vietnam with mostly domestic parts, Dat Bike’s selling point is its ability to compete with gas motorbikes in terms of pricing and performance. Its new funding is the first time Jungle Ventures has invested in the mobility sector, and included participation from Wavemaker Partners, Hustle Fund and iSeed Ventures.

Founder and chief executive officer Son Nguyen began learning how to build bikes from scrap parts while working as a software engineer in Silicon Valley. In 2018, he moved back to Vietnam and launched Dat Bike. More than 80% of households in Indonesia, Malaysia, Thailand and Vietnam own two-wheeled vehicles, but the majority are fueled by gas. Nguyen told TechCrunch that many people want to switch to electric motorbikes, but a major obstacle is performance.

Nguyen said that Dat Bike offers three times the performance (5 kW versus 1.5 kW) and two times the range (100 km versus 50 km) of most electric motorbikes in the market, at the same price point. The company’s flagship motorbike, called Weaver, was created to compete against gas motorbikes. It seats two people, which Nguyen noted is an important selling point in Southeast Asian countries, and has a 5000W motor that accelerates from 0 to 50 km per hour in three seconds. The Weaver can be fully charged at a standard electric outlet in about three hours, and reach up to 100 km on one charge (the motorbike’s next iteration will go up to 200 km on one charge).

Dat Bike’s opened its first physical store in Ho Chi Minh City last December. Nguyen said the company “has shipped a few hundred motorbikes so far and still have a backlog of orders.” He added that it saw a 35% month-over-month growth in new orders after the Ho Chi Minh City store opened.

At 39.9 million dong, or about $1,700 USD, Weaver’s pricing is also comparable to the median price of gas motorbikes. Dat Bike partners with banks and financial institutions to offer consumers 12-month payment plans with no interest.

“These guys are competing with each other to put the emerging middle class of Vietnam on the digital financial market for the first time ever and as a result, we get a very favorable rate,” he said.

While Vietnam’s government hasn’t implemented subsidies for electric motorbikes yet, the Ministry of Transportation has proposed new regulations mandating electric infrastructure at parking lots and bike stations, which Nguyen said will increase the adoption of electric vehicles. Other Vietnamese companies making electric two-wheeled vehicles include VinFast and PEGA.

One of Dat Bike’s advantages is that its bikes are developed in house, with locally sourced parts. Nguyen said the benefits of manufacturing in Vietnam, instead of sourcing from China and other countries, include streamlined logistics and a more efficient supply chain, since most of Dat Bike’s suppliers are also domestic.

“There are also huge tax advantages for being local, as import tax for bikes is 45% and for bike parts ranging from 15% to 30%,” said Nguyen. “Trade within Southeast Asia is tariff-free though, which means that we have a competitive advantage to expand to the region, compared to foreign imported bikes.”

Dat Bike plans to expand by building its supply chain in Southeast Asia over the next two to three years, with the help of investors like Jungle Ventures.

In a statement, Jungle Ventures founding partner Amit Anand said, “The $25 billion two-wheeler industry in Southeast Asia in particular is ripe for reaping benefits of new developments in electric vehicles and automation. We believe that Dat Bike will lead this charge and create a new benchmark not just in the region but potentially globally for what the next generation of two-wheeler electric vehicles will look and perform like.”

(文:Catherine Shu、翻訳:sako)

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東南アジアとは - コトバンク

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