データ時代にデータ管理をどう容易にするか–インフォマティカのワリアCEO

今回は「データ時代にデータ管理をどう容易にするか–インフォマティカのワリアCEO」についてご紹介します。

関連ワード (トップインタビュー、経営等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 米Informaticaは、4月13日に年次イベントのInformatica Worldで、“データ管理のための唯一のクラウド”とする新サービス「Intelligent Data Management Cloud(IDMC)」を発表した。最高経営責任者(CEO)のAmit Walia氏は、「イノベーションのマインドセットで競合にリードできる」と意気込む。同氏に、IDMCやデータ利用のトレンド、クラウド事業者との関係、競合との戦いや日本市場などについて話を聞いた。

–IDMCのニーズをどう見ているのか。

 コロナ禍で世界的にデジタルトランスフォーメーション(DX)が加速している。それに伴い、クラウドの受け入れも加速した。これは、データがたくさん生成されるという状況をもたらしているが、その反面として複雑性が増しており、クラウドにあるデータの分断化が進んでいる。

 企業は、データを使ってより良い意思決定をしたいと思っている。アプリケーションやデータベース、データウェアハウスが乱立し、データがオンプレミスにもたくさんある。Informaticaは『どうやってバラバラなデータを集めて、意思決定に活用するか』という方向性を数年前から認識し、準備してきた。まずは全ての製品をクラウドネイティブにした。次に、マイクロサービスベースのサービスとして単一のプラットフォーム上に構築した。顧客は単一のプラットフォームでデータ管理をしたいと思っているためだ。

 こうして誕生したのがIDMCだ。拡張性があり、Informaticaの人工知能(AI)の「CLAIRE」も組み込んでいる。最も重要なのは、マルチクラウドやハイブリッドの特徴だ。企業の多くは複数のクラウドを用いている。IDMCを利用して、顧客はデータ管理に関する問題を1カ所で解決できる。コスト効率が良く、高速で、顧客にとってベターなやり方を提供する。

–データ活用が広がり、これまでデータに携わっていないような分野、ユーザーでもデータを活用する動きがある。このような“データの民主化”をIDMCはどう支援するのか。

 IDMCはノーコード/ローコードでデータを管理できるという特徴や、自動化を実現するAIを備えることで、データのユーザーを拡大できる。

 これまでデータは、主に分析目的で利用された。現在はデータのユースケースが分析にとどまらない。われわれが“ビジネス360”と呼ぶ、顧客体験の改善やデジタルサプライチェーンなど、データのユースケースが急速に全方位へ広がっている。データを分析したい、活用したいというユーザーが増えており、ビジネスアナリストやデータアナリスト、データサイエンティスト、技術分野のユーザーと、さまざまなユーザー層がそれぞれの立場でデータを活用しようとしている。

 だが、金融機関などの大企業では、全員にデータアクセスさせるわけにはいかない。データガバナンスの問題を抱えている。データ活用が拡大すると同時に、ガバナンスが重要だ。また、セキュリティとプライバシーも重要になる。IDMCは、使いやすさだけでなく、データの品質管理やガバナンス、セキュリティ、プライバシー対策などの特徴を備えている。これらを単一のビューで管理でき、さらには拡張性もある。これにより、ユーザーの拡大を支援できる。

–IDMCをどのように発展させていくのか。

 プラットフォームとしてのIDMCと機能は、現在の企業ニーズを十分に満たすと考えているが今後も機能強化を続ける。例えば、AIのCLAIREだ。現在、データのSystem of Recordがない。散在するデータを活用すべくIDMCでは、メタデータのSystem of Recordを作成した。これにより、データの所在が分かる。これにCLAIREの機械学習アルゴリズムを応用し、データ管理を効率化する。Facebookのフォトタグのようなものだ。また、Amazonでお勧めの製品が提案される機械学習アルゴリズムと同じようなものを利用することで、アナリストにデータをお勧めできる。

 われわれの研究所には、1400~2000の機械学習アルゴリズムがあり、これを検証、修正して、データマネージメントに応用している。CLAIREには、現時点でたくさんのアルゴリズムを適用しているが、今後も追加していく。

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