チェス界のレジェンド、ガルリ・カスパロフ氏がコミュニティを重視したチェスプラットフォーム

今回は「チェス界のレジェンド、ガルリ・カスパロフ氏がコミュニティを重視したチェスプラットフォーム」についてご紹介します。

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本記事は、TechCrunch様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。

今から4年前、著名人が講師を務めるクラスを有料で提供するプラットフォーム「MasterClass」は、チェス界のレジェンドGarry Kasparov（ガルリ・カスパロフ）氏を講師として招いた。カスパロフ氏はこれを引き受けたものの、すぐに、大多数のユーザーを満足させるメッセージを作成するプロセスに疲れてしまうことに気づいたという

クラスの成果は上々だったものの、カスパロフ氏は、コンセプトをさほど重要視せず決められた構成を守る必要があることを「少しばかり煩わしい」と感じた。そこで今、カスパロフ氏は数年前から構想を練っていたというプラットフォーム「Kasparovchess（カスパロフチェス）」を立ち上げようとしている。

Kasparovchessでは、チェス界のレジェンドたちが自由にさまざまなレベルのプレイヤーとヒントやコツを共有する。個人投資家とメディア・通信企業のVivendiが出資しているが、これまでに調達した資本金の総額は公表されていない。

VivendiのプロデュースによるKasparovchessには、ゲームの記録、ポッドキャスト、記事、チェスコミュニティの専門家や有名プレイヤーのインタビューなどが含まれる。カスパロフ氏によると、これまでに収録されたビデオは1000本以上。専用のDiscordサーバーが併設され、プレイゾーンも用意されている。

Kasparovchessはいろいろな点で、カスパロフ氏が数年前に参加したMasterClassのチェスクラスを切り取ったプラットフォームである。MasterClassはコミュニティとクラスの豊富さを重視し、25億ドル（約2700億円）規模の資金調達を行ったとされ、ドキュメンタリースタイルのエンターテインメントを収益化する「エデュテインメント（エンターテインメントの要素を取り込んだ教育）」分野のリーダー的存在となっている。このユニコーン企業の最大の特徴は、先のカスパロフ氏の発言にあるように、（多様なクラスで）幅広い層にアピールすることであり、ユーザーは自由にクラスを変えることができる。ユーザーが2021年1月の間にカスパロフ氏のチェスのクラスから、RuPaul（ルポール）氏の自己表現を幅広く解説したクラスに移ることも容易だ。ユーザーにとってMasterClassで受講できるクラスが多いほど、長期間ユーザーのサブスクリプションを維持できる。

画像クレジット：Kasparovchess

MasterClassが多種多様なクラスを差別化要因と考えていると思われるが、カスパロフ氏はそこが付け目と考えている。

Kasparovchessのサブスクリプションは、月額13.99ドル（約1500円）、年間119.99ドル（約13000円）の2種類。専門家によるレッスンや、ゲームを振り返った分析など、大部分は有料コンテンツだ。また、Kasparovchessでは、プレイヤーは手動で作成された5万問のパズルのデータベースにアクセスして、スキルを鍛えることができる。Kasparovchessは、4月末までに一般に公開される予定だ。

競争相手はすでに人気となっている「Chess.com」。2005年に開設されたチェスのサーバー、フォーラム、ネットワークサイトで、月額5ドル（約540円）または年間29ドル（約3200円）のプレミアムサブスクリプションがある。Chess.comと比較するとKasparovchessの利用料は高額だ。

カスパロフ氏は、最大の差別化要因は、コミュニティに焦点を当てることだという。Kasparovchessの長期的な目標は、世界のチェスコミュニティを互いに結びつけ、Kasparovchessでしか見つけることのできない天才を発掘し、他のユーザーがカスパロフ氏の経験を体験できるようにすることだ。Kasparovchessは、パンデミック下における遠隔教育では、煩わしい決まり事に囚われるのではなく、よりインタラクティブなソリューションが必要だと考えている。

「今だからこそ、何を教えるかではなく、ユーザーがそれをどのように応用できるかに切り替えなければなりません」とカスパロフ氏は話す。「チェスは何世紀にもわたって知性と創造性の接点と考えられてきました。チェスは間接的に私たちをサポートしてくれます」。

1985年に史上最年少でチェスの世界チャンピオンになったカスパロフ氏。2005年に現役を引退した後は、世界中の子どもたちにチェスに親しんでもらうための財団を設立した。最近では、チェスの天才を描いた番組「Queen’s Gambit（クイーンズギャンビット）」のアドバイザーを務め、脚本付き限定シリーズとしてはNetflixで最も視聴された番組となった。ショーは非常に人気があったので、チェス盤の売り上げはその後急上昇した。

「チェスをポジティブな要素として捉えることができたのは初めてだったので、とてもうれしかったです」「チェスには破壊の要素があり、子どもたちの精神を不安定にし、暗くするものだと考えられてきたからです」とカスパロフ氏はいう。

Queen’s Gambitによる新鮮なメッセージと遠隔教育の増加を受け、カスパロフ氏はついに長年構想していたプロジェクトを始動することになる。

「Kasparovchessは、ゲームを教える、ゲームをする、ゲームについて議論する、というだけの場ではありません」とカスパロフ氏。彼は、Kasparovchessに来る人々がチェスの文化やその存続、そして時代を超越したパワーに注目することを望んでいる。

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画像クレジット：Gemini-Create

【原文】

Four years ago , MasterClass, a platform that sells celebrity-taught classes, invited chess legend Garry Kasparov to teach a class. He said yes, but soon realized that creating a message that could satisfy a majority of players was a “struggle throughout the process.”

While the class did pretty well, Kasparov found it “a little bit annoying” that he had to downplay concepts and stick to a specific structure. So, now, Kasparov is launching a platform he says has been several years in the making: Kasparovchess.

Kasparovchess will be a platform in which legendary chess players will have free reign to share tips and tricks with players from various levels. Financed by private investors, and media conglomerate Vivendi, the company declined to disclose its total capital raised to date.

The platform, produced by Vivendi, includes documentaries, podcasts, articles and interviews between experts and known players in the chess community. Moe than 1,000 videos have been recorded to date, Kasparov said. Beyond content, Kasparovchess will have an exclusive Discord server attached to it and playing zones.

In many ways, it’s a vertical-specific version of the chess MasterClass he did years ago, with a big focus on community and variety. MasterClass, which is reportedly raising funding that would value it at $2.5 billion, has been a leader in the “edutainment” space, which monetizes off of documentary-style entertainment. One of the unicorn’s biggest characteristics, as Kasparov alluded to earlier, is that it has to appeal to a wide audience so subscribers can hop from one class to another. Within the same month, a user could go from a Kasparovchess class to general pontifications from RuPaul on self expression. The more classes that MasterClass can get you to take, the longer you’ll keep your subscription.

Image Credits: Kasparovchess

MasterClass might consider its broad view as a differentiator, but it’s clear that Kasparov views it as an opportunity.

Kasparovchess has a monthly or yearly subscription of $13.99 or $119.99, respectively. The majority of lessons from experts and retrospective analysis on games you’ve played sit behind the paywall. The premium product also grants users access to a database of 50,000 manually created puzzles that allows players to train certain skills. The product will be available to the public by the end of month.

A popular competitor already exists: Chess.com. It’s a chess server, forum and networking site that launched in 2005, with premium subscription that ranges between $5 a month or $29 a year. Kasparovchess is significantly more expensive.

Kasparov says his biggest differentiator will be a focus on community. The long-term goal of Kasparovchess is to connect global chess communities with each other, unearth prodigies that might not have access otherwise and give others access to his experiences. He thinks that remote education during the pandemic has shown the need to have more interactive solutions, beyond buzzy promises.

“It’s time to actually switch from what we’re teaching to how students can apply it,” he said. “And that helps us indirectly because chess has been recognized for centuries as a nexus for intelligence and creativity.”

Kasparov became the youngest world chess champion in 1985. He retired from public chess in 2005, and has since launched a foundation to help children have access to chess worldwide. Most recently, he helped advise for “Queen’s Gambit,” a show about a chess prodigy that became Netflix’s most-watched scripted limited series to date on the platform. The show was so ubiquitously popular that sales for chess boards soon skyrocketed.

“I was so happy because it was the first time where we could see chess as a positive factor,” he said. “We had so many years with chess being seen as potential destruction and something that could push kids to the dark area of psychological instability.”

The freshness of this message mixed with an uptick in remote education has given Kasparov confidence that his years-long project is finally ready to launch.

“It’s not just about teaching the game, or playing the game, or debating the game,” he said. Instead, he hopes people who come to the platform focus on the culture of chess, its survival and its seemingly timeless power.

（文：Natasha Mascarenhas、翻訳：Dragonfly）

チェス - Wikipedia

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チェスのルール - Wikipedia

駒とチェスボードに限定したルール。すべてのチェスの基本であり、また共通しているルールを指す。 広義のチェスのルール ： 公式なチェスのルールから、上記の狭義のルールを除いたものを指す。対局時計や棋譜の管理、チェスのマナー