逮捕者を出したランサムウェア犯罪集団「Clop」が活動を再開

今回は「逮捕者を出したランサムウェア犯罪集団「Clop」が活動を再開」についてご紹介します。

関連ワード (サイバー攻撃、ハッカー、ランサムウェア、暗号資産、犯罪、警察、逮捕等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、TechCrunch様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


ウクライナ警察がランサムウェア犯罪集団「Clop(クロップ)」と関係があるとみられる6人の容疑者を逮捕してから数日後、この悪名高いランサムウェアの活動が再開されたようだ。

関連記事:ウクライナ警察がClopランサムウェアの容疑者6人を逮捕、米・韓国企業を攻撃

先週、ウクライナ国家警察が韓国と米国の関係者とともに行った法執行活動により、ランサムウェア「Clop」に関係しているとみられる複数の容疑者が逮捕された。国家レベルの法執行機関による大規模なランサムウェアグループの逮捕は、これが初めてのことだと思われる。

ウクライナ警察は当時、同グループが使用していたサーバーインフラを停止させることに成功したとも主張していた。しかし、この作戦は完全に成功したわけではないようだ。

逮捕者が出た後、Clopは沈黙を守っていたが、今週になってから、新たな被害者である農機具小売業者と建築士事務所から盗んだとする機密データをダークサイトで公開した(TechCrunchはそれを目にしている)。

もしこれが本物であれば(被害者とされる両者ともTechCrunchのコメント要求に応じていない)、先週行われた史上初の法執行機関による逮捕にもかかわらず、ランサムウェア犯罪集団は依然として活動を続けていることになる。これはつまり、手錠をかけられた容疑者の中に、Clopの活動で重要な役割を果たしている者が含まれていなかったためと考えられる。サイバーセキュリティ企業のIntel 471(インテル471)は、先週の逮捕が活動のマネーロンダリング部分をターゲットとしており、犯罪集団の中核メンバーは捕らえられていなかったとの見解を示している。

「Clopの背後にいる中核的な人物が逮捕されたとは思えません」と、Intel 471は述べている。「Clopに与えた全体的な影響は小さかったと思われます。しかし、今回の法執行機関による逮捕は、最近DarkSide(ダークサイド)やBabuk(バブク)のような他のランサムウェアグループで見られたように、Clopブランドが放棄される結果を導く可能性もあります」。

Clopはまだビジネスを続けているようだが、このグループがいつまで活動を続けるかはまだわからない。米国の捜査当局が最近、Colonial Pipeline(コロニアル パイプライン)を攻撃したハッカーに身代金として支払われたと主張される数百万の暗号資産を回収するなど、2021年に入ってから法執行機関の活動がランサムウェアグループに数々の打撃を与えているだけでなく、ロシアは今週、米国と協力してサイバー犯罪者の居場所を突き止める活動を開始することを認めた。

ロシアはこれまで、ハッカーへの対応に関しては傍観主義的な態度を続けていた。だが、Reuters(ロイター)が米国時間6月23日に報じたところによると、ロシア連邦保安庁(FSB)のAlexander Bortnikov(アレクサンドル・ボルトニコフ)局長は、今後のサイバーセキュリティ活動においては、米国の当局と協力していくと語ったという。

Intel 471は、先週の作戦でClopの主要メンバーが逮捕されたとは考えていないと述べていたが、それは「彼らはおそらくロシアに住んでいる」からであり、ロシアは長い間、行動を起こすことを拒否していたため、サイバー犯罪者にいわゆるセーフハーバー(安全港)を与えてきた。

Clopランサムウェアが2019年初頭に初めて発見されて以来、同グループは数々の注目を集めるサイバー攻撃に関与してきた。その中には、2020年4月に発生した米国の大手製薬会社ExecuPharm(エグゼキュファーマ)の侵入事件や、最近発生したAccellion(アクセリオン)のデータ流出事件が含まれる。この事件では、ハッカーがITプロバイダーのAccellionが使用するソフトウェアの欠陥を悪用して、コロラド大学やクラウドセキュリティベンダーのQualys(クオリス)など数十社におよぶ顧客のデータを盗み出した。

関連記事:

画像クレジット:Bryce Durbin / TechCrunch


【原文】

The notorious Clop ransomware operation appears to be back in business, just days after Ukrainian police arrested six alleged members of the gang.

Last week, a law enforcement operation conducted by the National Police of Ukraine, along with officials from South Korea and the U.S., saw the arrest of multiple suspects believed to be linked to the Clop ransomware gang. It’s believed to be the first time a national law enforcement group carried out mass arrests involving a ransomware group.

The Ukrainian police also claimed at the time to have successfully shut down the server infrastructure used by the gang. But it doesn’t seem the operation was completely successful.

While the Clop operation fell silent following the arrests, the gang has this week published a fresh batch of confidential data which it claims to have stolen from two new victims — a farm equipment retailer and an architects office — on its dark web site, seen by TechCrunch.

If true — and neither of the alleged victims responded to TechCrunch’s request for comment — this would suggest that the ransomware gang remains active, despite last week’s first-of-its-kind law enforcement sting. This is likely because the suspects cuffed included only those who played a lesser role in the Clop operation. Cybersecurity firm Intel 471 said it believes that last week’s arrests targeted the money-laundering portion of the operation, with core members of the gang not apprehended.

“We do not believe that any core actors behind Clop were apprehended,” the security company said.  “The overall impact to Clop is expected to be minor, although this law enforcement attention may result in the Clop brand getting abandoned as we’ve recently seen with other ransomware groups like DarkSide and Babuk.”

Clop appears to still be in business, but it remains to be seen how long the group will remain operational. Not only have law enforcement operations dealt numerous blows to ransomware groups this year, such as U.S. investigators’ recent recovery of millions in cryptocurrency they claim was paid in ransom to the Colonial Pipeline hackers, but Russia has this week confirmed it will begin to work with the U.S. to locate cybercriminals.

Russia has until now taken a hands-off approach when it comes to dealing with hackers. Reuters reported Wednesday that the head of the country’s Federal Security Service (FSB) Alexander Bortnikov was quoted as saying it will co-operate with U.S. authorities on future cybersecurity operations.

Intel 471 previously said that it does not believe the key members of Clop were arrested in last week’s operation because “they are probably living in Russia,” which has long provided safe harbor to cybercriminals by refusing to take action.

The Clop ransomware gang was first spotted in early 2019, and the group has since been linked to a number of high-profile attacks. These include the breach of U.S. pharmaceutical giant ExecuPharm in April 2020 and the recent data breach at Accellion, which saw hackers exploit flaws in the IT provider’s software to steal data from dozens of its customers including the University of Colorado and cloud security vendor Qualys.

(文:Carly Page、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

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COMMENTS


44093:
2021-06-26 22:07

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44090:
2021-06-26 18:21

ランサムウェア攻撃に対し身代金を払った企業の8割はまた襲われる

44092:
2021-06-26 16:47

コンピュータシステムをロックして身代金が支払われるまで使用不能にするランサムウェア攻撃が続発し、暗号通貨の立場はかなり悪くなった。この手のサイバー犯罪に欠かせない道具になっている実態が広く知れ渡るようになったからだ。(記事抜粋)

44095:
2021-06-26 16:39

JOCがサイバー攻撃受けるも公表せず 去年4月に一時的に業務ができなくなり、事務局で使用していた約100台のパソコンやサーバーのうち、ランサムウェアに感染した可能性がある7割ほどを入れ替え約3000万円の費用がかかった | NHK…

44094:
2021-06-26 12:53

ランサムウェアでデータを人質に取られたのに身代金も払わずデータも無事に復旧できましたと。こやつめハハハ(冗談を聞き流すモード) / “JOCにサイバー攻撃、全PC交換 金銭要求「ない」:朝日新聞デジタル”

44096:
2021-06-26 08:25

ランサムウェア「Conti」の攻撃が欧米で多発 FBIがセキュリティ警告

44089:
2021-06-26 05:47

JOC(日本オリンピック委員会)が去年4月にサイバー攻撃を受けていながら公表せずというニュース。情報漏洩は無かったもののランサムウェアにより一時的に業務も止まり、改善に3,000万を費やした。オリンピック本番が近づく中攻撃増加も予…

44097:
2021-06-26 00:48

ランサムウェア「Conti」の攻撃が欧米で多発 FBIがセキュリティ警告

44091:
2021-06-26 00:37

ランサムウェアに引っかかってたのか。お粗末だな / “JOCにサイバー攻撃、全PC交換 金銭要求「ない」:朝日新聞デジタル”

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