DICの館林工場、製造現場DXサービス「DSF Cyclone」を導入–スマート工場化を加速
今回は「DICの館林工場、製造現場DXサービス「DSF Cyclone」を導入–スマート工場化を加速」についてご紹介します。
関連ワード (製造 x IT等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
化学メーカーのDICは、マクニカの製造現場DXサービス「DSF Cyclone」を館林工場に導入した。これにより、同工場は長年の課題であった生産現場の効率的な状況把握を実現し、スマート工場化をさらに推進している。
DSF Cycloneは、製造現場で収集した実績データを生産管理と結びつけることで、工場の生産効率と生産性を向上させるシステムである。データに基づいた工場運営の意思決定を支援し、データ収集から活用までを一つのパッケージで提供することで、工場全体への導入を容易にする。
今回の導入により、同工場では状況確認の効率化が実現した。専用画面を作成することで、設備の稼働状況や異常発生をスマートフォンなどからリアルタイムに把握できるようになり、適切な人員配置や迅速な対応が可能になった。また、データ収集によってトラブルの原因を迅速に特定できるようになり、対策のスピードアップが図れた。さらに、データを活用して原料補充のタイミングを予測し、事前計画を立てることが可能になり、生産の効率化にもつながっている。
同工場は、樹脂着色剤事業の主要拠点として、樹脂に高付加価値な機能を持たせる素材を中心に生産している。2017年ごろから生産部門を中心にデジタル化を進めてきたが、従来のログ収集基盤や現場の構造上の問題により、生産現場の状況を効率的に把握することが難しかった。
具体的には、設備からアラートが発生した場合、現場担当者が毎回現地に赴いて確認する必要があり、無駄な移動や対応の遅延が発生していた。また、収集したデータを有効活用できる環境が整っておらず、過去のデータを参照する際にも手間がかかり、データドリブンな意思決定が困難だった。
同工場は、DSF Cycloneについて、多種多様な製造工程への導入実績があり、製造現場のデータ収集・蓄積・分析を効率的に行えることを評価した。また、現場で簡単にデータを活用できる機能を備えており、内製化を重視し、現場の変更要望に迅速に対応できる柔軟なシステムである点も評価している。さらに、データ連携と活用の実績やマクニカによる充実した提案とサポートも採用の決め手となった。
今後は、収集したデータの活用をさらに進め、現場の効率化や生産性向上を目指すとともに、DSF Cycloneを活用することで、デジタルに精通した人材を育成し、内製化をさらに推進していく。