ヘルスケア業界のデジタル変革、コロナ禍で加速も他業界より遅れ–グーグル調査
今回は「ヘルスケア業界のデジタル変革、コロナ禍で加速も他業界より遅れ–グーグル調査」についてご紹介します。
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医療機関におけるテクノロジーの利用は拡大している一方、医療業界はイノベーションをリードしているのではなく、追随するにとどまっていると考える医師が多いことが分かった。
Googleが医療専門家らを対象に実施した調査によると、医師らの多くは、ヘルスケア業界におけるテクノロジーの導入が遅れていると認識している。64%の医師がゲーム業界に遅れをとっていると考えているという。
報告書をまとめたGoogle Cloudのヘルスケアおよびライフサイエンス担当マネージングディレクターJoe Miles氏は、データの相互運用性を向上できれば、患者の予後を改善することにつながると述べている。
「大半の医師が、データの相互運用性の向上により、患者を診断する時間を大幅に短縮でき(86%)、最終的には患者の予後を改善できる(95%)と考えている」(同氏)
この調査はGoogleの委託を受け、The Harris Pollが2020年と2021年に米国の医師ら約300人を対象に実施した。
遠隔医療の利用が、2020年2月の32%から2021年の90%に急増し、前年比で約3倍となった。コロナ禍が所属する組織のテクノロジー導入を加速させたとする医師は45%だった。通常であれば数年かかるテクノロジーのアップグレードを迫られたと62%が回答した。しかし、そうした進展にも関わらず、医師は医療業界がデジタルリーダーであるとは考えていないようだ。
コロナ禍以前には、所属する組織のテクノロジー導入に対するアプローを「中立的」と言い表すのが適当だとした医師は約半数(53%)だった。市場で提供されてしばらく経っている技術や、導入済みの医療機関から薦められた技術であれば、前向きに試してみるという意味合いだ。
また、優れたテクノロジーによって、医師が「燃え尽きる」可能性を軽減できると57%が回答した。60%は、より優れたテクノロジーと臨床データシステムを利用できれば、ワークライフバランスを改善できると答えている。61%は、より完全な患者データへのアクセスを改善できれば、管理の負担を軽減できると回答した。