NGINX開発者のIgor Sysoev氏が引退を発表。F5とNGINXから退任
今回は「NGINX開発者のIgor Sysoev氏が引退を発表。F5とNGINXから退任」についてご紹介します。
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本記事は、Publickey様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
世界中で最も使われているWebサーバの1つ「NGINX」のオリジナル開発者であり、NGINX社の協同創業者でもあるIgor Sysoev氏が、F5とNGINXから離れることが発表されました。
Sysoev氏は今後、家族との時間や個人的なプロジェクトを進めるとのことです。
Today we announce that incredible NGINX co-founder Igor Sysoev has chosen to step back from F5 in order to spend more time with his family & friends and on personal projects. Thank you for everything you have done to make the world's websites better, Igor. https://t.co/2KxpahkK7k pic.twitter.com/lgqJHn1lQn
— NGINX (@nginx) January 18, 2022
F5社のブログ「Do Svidaniya, Igor, and Thank You for NGINX」から引用します。ちなみにタイトルの「Do Svidaniya」はロシア語でのお別れの言葉。
With profound appreciation and gratitude, we announce today that Igor Sysoev – author of NGINX and co‑founder of NGINX, Inc. – has chosen to step back from NGINX and F5 in order to spend more time with his friends and family and to pursue personal projects.
NGINXの作者でありNGINX, Inc.の共同設立者であるIgor Sysoevが、友人や家族との時間を大切にし、個人的なプロジェクトを進めるため、NGINXとF5から離れることを深い感謝とお礼を込めて本日発表します。
オープンソース版Nginxの公式サイトであるNginx.orgのWebサイトにも、「Congratulations, Igor, on your retirement!」(Igor、引退おめでとう!)とメッセージが掲げられています。
初めて手にしたヤマハのMSXマシンでプログラミング
Igor Sysoev氏は1970年にカザフスタン生まれ、15歳のときにヤマハのMSXマシンを手に入れたのがプログラミングを始めるきっかけとなりました。
2000年頃、Apache Web Serverの同時接続能力などの課題を知り、より軽量かつ容易なWebサーバとしてNGINXの開発を2002年に開始します。
2011年、NGINXの開発を加速するためにMaxim Konovalov氏とともにNGINX Inc.を設立。2013年に商用製品として「Nginx Plus」を発売しました。
- 高速WebサーバのNginx、ミッションクリティカル対応の商用版「NGINX Plus」リリース
2014年には日本Nginxユーザ会の発足に合わせて来日しています。
- 日本Nginxユーザ会が発足。開発者Igor Sysoev氏が語る、Nginxが生まれ、商用化された理由
2019年2月には東京にオフィスを開設し、日本に本格参入することを発表。その1カ月後の2019年3月にはF5 Networksによる買収が発表されました。
- NGINXが日本に本格参入を発表、東京オフィスを設立。日本語での情報提供も強化
- NGINX、F5による買収を正式発表。F5のロードバランサとNGINXのプロキシなどにより総合的なアプリケーションサービスを提供
買収後のSysoev氏は、F5のシニアアーキテクトとしてNGINXに関わってきましたが、あまり表舞台に出ることはなくなっていました。
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