「Log4j」の脆弱性を調査中にSolarWindsの脆弱性発見、修正済み–マイクロソフト報告
今回は「「Log4j」の脆弱性を調査中にSolarWindsの脆弱性発見、修正済み–マイクロソフト報告」についてご紹介します。
関連ワード (セキュリティ等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
Microsoftのセキュリティ研究者であるJonathan Bar Or氏は、「Apache Log4j」の脆弱性を悪用する攻撃を監視していた際に、SolarWindsの製品「Serv-U」に未知の脆弱性が見つかったことを明らかにした。
Or氏がTwitterで説明したところによれば、Log4jの脆弱性を悪用する攻撃を探す作業を行っていた最中に、「serv-u.exe」から攻撃が来ていることに気付いたという。
同氏は、「詳しく調べたところ、Serv-Uにデータをフィードすると、サニタイズされていない入力を使ってLDAPクエリーを作成させられることが明らかになった。この手法はLog4jを攻撃する手段に使えるだけでなく、LDAPインジェクションにも使われる可能性がある」と書いている。
「SolarWindsは直ちに対応し、調査を行い、脆弱性を修正した。彼らの対応はこれまでに私が見た中で最も素早いもので、本当に素晴らしい仕事だった」
Microsoftはその後、Log4jの脆弱性悪用対策に関するガイダンスのブログを更新し、この問題(CVE-2021-35247)について、入力の検証処理に存在した脆弱性であり、攻撃者が何らかの入力を行うことで、サニタイズの処理が行われないままその入力を使用してクエリーを作成し、そのクエリーをネットワーク上で送信することが可能だったと説明している。
SolarWindsは、発表したアドバイザリーの中で、LDAP認証行うServ-Uのウェブログイン画面で、十分にサニタイズの処理が行われていない文字を入力することが可能だったと述べている。
同社は「SolarWindsは、追加の検証とサニタイズの処理を行うように入力の仕組みを更新した。LDAPサーバーが不適切な文字を無視していたことから、ダウンストリームへの影響は見つかっていない」と述べた上で、影響を受けるのは15.2.5以前のバージョンだと説明している。
Microsoftは、影響を受けた顧客に対して、SolarWindsのアドバイザリーで説明されているセキュリティアップデートを適用するよう呼びかけており、Microsoftのツールを使えば、脆弱性のあるデバイスを特定し、修正することができると述べている。また、「Microsoft Defender Antivirus」と「Microsoft Defender for Endpoint」もこのアクティビティに関連する悪質な振る舞いを検出するという。
NetenrichのJohn Bambenek氏は、Microsoftの連絡と、SolarWindsの素早い対応は、脆弱性への対応の良い手本を見せてくれたと賞賛した。
同氏は、「攻撃について知る能力を持つ大手IT企業が、ソフトウェア企業に連絡を取り、すぐにパッチが公開される。これこそ、私たちが必要としている脆弱性と研究に関する協力関係だ」と述べている。