Raspberry Pi財団、「RP2040」リールをビジネス向け直販ストアで販売

今回は「Raspberry Pi財団、「RP2040」リールをビジネス向け直販ストアで販売」についてご紹介します。

関連ワード (ソフトウェア等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 Raspberry Pi財団は、「Raspberry Pi Pico」を動かす「RP2040」チップのまとめ買い割引価格での販売を開始した。

 同財団初のマイクロコントローラーであるArmベースのRP2040は、2021年6月の発売時には1個あたり1ドル販売されていたが、今回、大幅な割引価格でまとめ買いすることが可能になった。

 RP2040は、デュアルコア「Arm Cortex M0+」と264KBのオンチップRAMを搭載し、QSPIバスを介して最大16MBのオフチップフラッシュメモリーをサポートする。TSCMの40ナノメートルプロセスで構築されており、低消費電力のPi Picoボードやそのほかのプロジェクトのコンポーネントとして提供されている。

 RP2040はステートレスデバイスだが、プログラム可能なコードを実行するために、QSPIバスを介して16MBのオフチップフラッシュメモリー(キャッシュされたQSPIメモリー)をサポートする。

 少量のRP2040を1個あたり1ドルで購入することは、今でも可能だ。しかし、新しい「Raspberry Pi Direct」ビジネス向け直販オンラインストアでは、何千個ものチップを必要とする大規模なプロジェクトのために、2種類の製品だけを販売している。

 具体的には、500個のRP2040チップが梱包された400ドルのリール(1個あたり0.80ドル)と3400個のRP2040チップが梱包された2380ドルのリール(1個あたり0.70ドル)が提供されている。

 Raspberry Pi財団の最高経営責任者(CEO)兼共同創設者のEben Upton氏はブログ投稿で、世界的な半導体不足が需要に及ぼした影響について語っている。

 「しかし、RP2040製品の規模が拡大し始め、その一方で世界的な半導体不足によってほかのほとんどのマイクロコントローラーが入手不可能になると、われわれは、一度に数万個のチップを購入したいという要望を受けるようになった」(Upton氏)

 同社の主力製品である「Raspberry Pi 4」も半導体不足の影響を受けている。2021年10月、Raspberry Pi財団がシングルボードコンピューター(SBC)を販売してきた10年の歴史の中で初めて、価格が上昇した。現在、複数の再販業者で、Pi 4の2GB、4GB、および8GBモデルの在庫が切れている。PiのファンたちはRedditで、Raspberry Pi 4デバイスが非公式チャネルを通して「法外な価格」で販売されていることや、地元の公式再販業者がクリスマス前から在庫を切らしていることを報告している。米ZDNetは、供給問題がRaspberry Pi 4に及ぼしている影響について、すでにUpton氏に尋ねているが、回答はまだない。

 ただし、Upton氏は、RP2040に関して言えば、2000万個のチップを製造できるだけのウエハーがあるので、ほかの製品のようにチップ不足の影響を受けることはないはずだ、とマイクロコントローラープロジェクトに取り組んでいる人々に断言している。

 「RP2040は、ほかのほとんどのマイクロコントローラーよりも新しい半導体プロセス(「TSMC 40LP」)で構築されている。そのため、希少なシリコンウエハーの供給を非常に効率的に利用することが可能だ。それぞれのダイの面積はわずか2平方mmで、300mmのウエハーから約2万1000個のダイを製造できる。われわれは、2000万個のチップを製造できるだけのウエハーをすでに確保しており、さらに多くのウエハーを入手できる見通しだ」(Upton氏)

 「2022年に実際に購入可能なマイクロコントローラーで製品を構築したい人にとっては、RP2040が最適な選択肢だ」

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