M1搭載「MacBook Air」レビュー–1年間使用して気に入った点/不満な点

今回は「M1搭載「MacBook Air」レビュー–1年間使用して気に入った点/不満な点」についてご紹介します。

関連ワード (クライアント等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 8GBのユニファイドメモリー、256GBのSSDストレージ、7コアGPUを搭載する「MacBook Air」のゴールドモデルを2021年1月初旬に購入した。筆者は、MacBook Airのフォームファクターを気に入っており(1990年代前半に「HP Omnibook 300」を購入して以来、重さが3ポンド(約1.37kg)以上のノートPCを敬遠するようになった)、SSDが標準搭載された第2世代以降、片手では数え切れない台数を所有してきた。

 今回のレビュー記事は、アナリスト兼ライターである筆者の観点から執筆されたものだ。筆者は頻繁に調べ物をするので、通常、20個以上のブラウザータブに加えて、「メール」「メッセージ」「プレビュー」など、10個以上のアプリも開いている。動画の編集やビデオ通話もするが、大規模なプロジェクトのために、25TBのストレージをデスクの上の「iMac」に常時接続している。

 筆者は、「Magic Keyboard」を装着した64GBの12.9インチ「iPad Pro」をモバイルワークステーションとして1年以上使用していた。パフォーマンスとバッテリー持続時間は素晴らしく、ファンのノイズもなかった。必要なアプリもほぼすべて実行できた。

 しかし、MacBook Airは、iPad Proのそうした利点のすべてとさらに多くの機能を、より軽量かつ低価格のパッケージで提供する。パフォーマンスも優れており、メモリー容量は2倍、ストレージ容量は4倍だ。動作音は皆無である。バッテリーは長時間持続する。より大型のトラックパッドとディスプレイを使用することが可能で、マルチタスクやウィンドウレイアウトの柔軟性も高い。拡張性に優れており、Thunderbolt 3とUSB 4を備える。

 しかし、ユーザーの働き方の好みによっては、大きな欠点もいくつかある。「Apple Pencil」やタッチスクリーン、「Face ID」、4Kカメラは利用できない。キーボードからタブレットを取り外すことも不可能だ。

 筆者にとって、これらの問題はMacBook Airを購入しない理由にはならないが、そうではない人もいるかもしれない。Face IDを使えないのはマイナス点だが、Airの「Touch ID」や「Apple Watch」と連携したロック解除機能があるので、そこまで不便ではない。

 それでは詳細に移ろう。

 AppleはRAMに関して、1GBあたり25ドルという法外な金額を要求する。4GBのiPad Proのパフォーマンスが素晴らしかったので、筆者は自信を持って8GBのMacBook Airを購入した。

 ある日、何をすれば8GBのRAMを圧迫できるのが確認してみたくなったので、すべてのアプリとウィンドウ、タブを開いた状態で1日中放置した。具体的には、それぞれ約10個のタブが開かれた「Safari」と「Firefox」、メール、メッセージ、プレビュー、「カレンダー」、1つまたは複数の「メモ」アプリ、「Scrivener」「Final Cut Pro」、そして、「Copyclip」「iStat Menus」「Magnet」「Default Folder」「Typinator」「Thesaurus」、 VPNなどのユーティリティーを開きっぱなしにした。

 数時間負荷をかけると、カラフルな「ビーチボール」がくるくる回るようになったので、使用していないアプリをいくつか閉じたところ、問題は解決した。

 筆者は、この即席テストの結果について、MacBook Airを一日中使用するプロフェッショナルユーザーでない限り、8GBのRAMで十分だと解釈した。MacBook Airを使って、お金を稼いでいる人は、大金を投じて16GBモデルを手に入れた方がいいだろう。

 それ以外のすべての人は、無駄なお金を使わないようにしよう。MacBook Airと比較して、13インチ「MacBook Pro」のパフォーマンスは基本的にほぼ同じであること、そして、20%明るいスクリーン、わずかに高性能のマイク、12%高速なグラフィックス、数時間長いバッテリー持続時間(本体の重量は4オンス(110g)重たい)、「Touch Bar」といったそのほかのスペックを考慮すると、20~30%多くのお金を払う価値はない、というのが筆者の考えだ。もちろん、それだけの価値を感じる人もいるかもしれない。

 機会があれば、今後の記事で、お金を節約するヒントをもう1つ紹介しようと考えている。

 MacBook Airにはさまざまな利点があるが、問題もある。最後に、不満な点を紹介しよう。

 「macOS」で利用できるiOSアプリは、かなり快適に機能する。例えば、iOSの動画編集アプリ「LumaFusion」は快適に機能し、「Final Cut Pro X」よりもはるかに安い価格で利用できる。

 iOSのゲームが好きな人は、タッチインターフェースがトラックパッドとキーボードではうまく機能しないことに気づくだろう。これまでゲームに使っていたiPadを手放してはいけない。

 セキュリティ設定を変更してカーネル拡張機能を追加するのは、面倒な作業だ。現在では、カーネル拡張機能を利用するには、1~2回の再起動といくつかの分かりにくい操作が必要だ。AppleはmacOSのセキュリティ強化に取り組んでいるので、カーネル拡張機能の使用は今後ますます困難になるだろう。

 ちなみに、画面の輝度はニトという単位で表される。「Apple Silicon」は低消費電力だが、今日のLEDバックライトはそうではない。ディスプレイの輝度を最大にすると、バッテリー持続時間が著しく(2~3時間)短くなる。Intelチップ搭載「MacBook」ほどひどくはないが、AppleがマイクロLEDバックライトを推進しているのは、このためである。

 これは、特にプロフェッショナルユーザーが知っておくべき問題だ。起動可能なバックアップは可能だが、内蔵のSSDが完全に壊れてしまったら、その起動可能なバックアップも使用できなくなる。筆者は今もこの問題を調査中だ。Appleは方向性を明らかにしていないが、これは、サードパーティーのバックアップユーティリティーが使用できなくなることを意味している可能性もある。

 回避策はあるのだろうか。2台目の「Mac」を購入すれば問題ないかもしれないが、理想的な解決策ではない。この問題についても、近日中に詳しく解説できればと思っている。

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