シスコがSplunkに買収提案との報道。2兆3000億円を提示か
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シスコ・システムズが、ログ解析ツール大手であるSplunkに対して買収提案をしていると海外メディアで報じられています。
- シスコ、スプランクに買収提案 2兆3000億円超 – WSJ
- Splunk Jumps on Report That Cisco Made $20 Billion-Plus Offer – Bloomberg
- Cisco and Splunk Have Discussed Acquisition Deal – The New York Times
報道によると両社は交渉の途中で、シスコは買収価格として200億ドル(1ドル115円換算で2兆3000億円)を提示したとのこと。この金額はシスコにとって過去最大の買収価格になります。
運用監視分野をさらに強化するシスコ
シスコはネットワーク機器大手として成長し、その後サーバ分野にも進出。2017年には性能監視ツール大手のAppDynamicsを買収し、運用監視ソフトウェア分野へも本格的な取り組みを始めました。
参考:シスコ、分散システムの性能をリアルタイムで監視するツール「AppDynamics」買収へ。ネットワークとサーバのインフラレイヤからアプリケーションレイヤまで統合的な性能監視を実現へ
一方、Splunkは運用監視分野の大手ベンダです。同社のソフトウェアは、ネットワーク機器やサーバ、ミドルウェアやアプリケーションなどさまざまなソフトウェアから発生するログを、フォーマットの違いを吸収して収集、蓄積します。
そのうえで、それぞれのログの関係までを自動的に把握して分析し、リアルタイムに可視化してくれるというツールです。管理者はこれをもとに、問題が発生した場合に状況を関連するログの状態をどんどんドリルダウンして詳細まで把握できるようになります。
シスコがAppDynamicsを買収し、さらに今回報道されているようにSplunkを買収してソフトウェア分野を強化しようとしているのは、同社の主力であるネットワーク機器やサーバといったオンプレミスやデータセンター向けのハードウェア市場が、クラウドによって侵食されるであろうことが強く予想されるためです。
シスコが今後もIT業界大手として存続するには、WebExやAppDynamicsなど同社の既存のソフトウェアとサービスをさらに強化しなければならないことは間違いありません。
また、シスコとSplunkは以前からお互いの隣接分野として共同で運用監視ソリューションを提供してきてもいます。シスコによるSplunkの買収提案は、そうした視点からすれば十分に納得できる合理的な提案であるように見えます。