Pythonソフトウェア財団、「PyPI」の組織アカウント機能構築で開発者募集

今回は「Pythonソフトウェア財団、「PyPI」の組織アカウント機能構築で開発者募集」についてご紹介します。

関連ワード (ソフトウェア等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 人気プログラミング言語「Python」を管理するPython Software Foundation(PSF)が、「Python Package Index」(PyPI)の組織アカウントの新機能を構築する開発者を募集している。

 現在のテクノロジーにおけるPythonの重要性は、いくら強調しても足りない。「NumPy」のようなソフトウェアライブラリーが豊富にそろっていることなどもあって、Pythonは機械学習の定番言語になっている。

 それらのライブラリーのおかげで、Pythonは現在、ほぼ間違いなく世界で最も人気の高いプログラミング言語であり、「Java」「C」「JavaScript」とトップを争っている。世界中の何百万人もの開発者やデータサイエンティスト、金融関係者がビッグデータを処理するためにPythonを使用している。

 PyPIは開発者がこれらのライブラリーを入手する場所であり、PSFは現在、新しい機能を追加する開発者を2人募集している。Guido van Rossum氏がPythonをリリースしてから約10年後に開設されたPyPIは、一貫して無料で提供されており、現在約35万のライブラリーが公開されている。

 世界中に約3000万人の開発者がいるが、Pythonを使用している人なら誰でもPyPIのことを知っており、使用しているはずだ。PyPIは、Pythonのコアコントリビューターによってメンテナンスされる無料のサービスだが、将来的には、Pythonを使用する多くの企業組織を対象とした有料オプションも検討されている。

 WikipediaのPythonのページによると、Pythonの月間アクティブユーザー数は25億人だという。これは、「Windows」や「Android」と同じくらい大規模なプラットフォームである。

 PSFは現在、企業を対象とする「組織アカウント」の開発に着手している。

 「組織アカウントは、企業には有料サービスとして提供し、コミュニティープロジェクトには無料で提供したいと考えている。組織アカウント機能では、有料の顧客に新機能を提供する基盤が利用可能になる」(PSF)

 有料サービスには、無料版にはない付加価値がある。PSFによると、このプロジェクトでは、「PyPIユーザーが組織アカウントを設定して、参加ユーザーを招待し、それらのユーザーでチームを編成して、複数のプロジェクトで所有権と権限を管理できるようにしたい」と考えているという。

 組織アカウントが開発されることになったのは、2021年のPythonユーザー調査で最も要望の多いPyPI機能だったからだ。

 その調査結果が2021年12月に発表されたとき、PSFは、組織やコミュニティープロジェクトを対象とする機能の場合、その機能を管理するのに組織アカウントが必要になると述べた。「したがって、最初に組織アカウントを開発することは理にかなっている。この機能により、組織は複数のユーザーと複数のパッケージを管理できるようになる」

 PSFはそのとき、組織アカウントについて、サブスクリプションベースで提供されると述べた。「民間組織には固定料金が請求されるのに対し、コミュニティープロジェクトはこの機能を無料で利用できる」(PSF)

 開発者募集に関するPSFのページを見ると、約560時間の作業に対して最大9万8000米ドルを支払うと書かれている。開始時期は2022年4月上旬で、リモートワークが可能だ。

 組織アカウントはPythonの新たな収益源になるだろう。現在のところ、PSFの主な収益源は年次カンファレンスである。ほかの収益源には、Python商標ライセンスなどがある。

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