奈良文化財研究所、文化財データの保管と活用に「Box」採用
今回は「奈良文化財研究所、文化財データの保管と活用に「Box」採用」についてご紹介します。
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Boxは、奈良文化財研究所と文化財防災センター(防災センター)がIT基盤にコンテンツクラウドサービス「Box」を採用したと発表した。
同所による発掘調査などの調査成果は紙やフィルムからデジタルデータへの移行が進んでいるが、発掘調査から得られた資産は次世代に引き継いでいく必要があり、超長期的な安定したデータ保管と効果的な活用が求められていた。
近年では、3次元計測データの巨大なファイルの保管も課題となっていた。デジタル化に伴い大容量ストレージが必要となっていた中で、オンプレミスのファイルサーバーでは容量や障害の対応を含め、安定的なデータ保管の点で限界があった。
災害発生時、防災センターは奈良文化財研究所あるいは東京文化財研究所に中核拠点を設置されるが、災害時の拠点機能や全国レベルでの機動性の確保が求められていた。パンデミックによる在宅勤務が始まり、自宅からデータへのアクセスや共有ができないといった課題も抱えていた。
これらの課題を解決するため両者は、時間や場所を問わず、高いセキュリティレベルでデータを共有でき、効果的にデータを活用する基盤を検討していた。その結果、ISMAP(政府情報システムのためのセキュリティ評価制度)に登録され、文部科学省などでも実績のあるBoxを採用した。
Boxの採用で、ファイルサーバーで課題だった容量管理やディスク障害への対応、災害対策、バックアップなどの運用管理が不要となった。さらに、版管理や誤って削除したファイルの復元も容易に行えるなど、情報保護レベルは格段に高まり、課題だった安定的なデータ保管もできるようになった。業務最適化の面では、関係者と常に機動的なデータ共有や資料を基にした効果的なコミュニケーションができるようになったという。