サブスクリプション企業の成長率はS&P 500の4.6倍–Zuora調査
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サブスクリプション管理基盤を提供するZuora Japanは3月23日、半期ごとに実施している調査「Subscription Economy Index」(SEI)の2022年日本語版レポートを公開し、説明会を開催した。それによると、過去10年間で調査対象のサブスクリプション企業(SEI企業)の成長率がS&P 500の企業の4.6倍上回った。
SEIレポートでは、サブスクリプションで収益を上げている企業の成長度合いを、分野別、EMEA(ヨーロッパ、中東、アフリカ)とAPAC(アジア太平洋)の地域別に分析している。
コロナ禍に伴う外出制限で、企業と消費者の両方においてサブスクリプションサービスの利用が増加しており、この動向は2021年も引き続き見られた。経済が回復し始め、SEI企業はS&P 500と比較して高い成長率を記録した。解約率も低下しており、企業がパンデミック時の加入者を維持し、生活様式の変化が定着したと見られる。
サブスクリプションビジネスは回復が続き、コロナ禍前の成長率に戻りつつある。SEI企業は、2021年にS&P500と比較して高い成長率を記録。前年比の収益成長率はSEI企業が16.2%、S&P500が12.0%だった。SEI企業における2020~2021年の四半期収益成長率は、コロナ禍以前の水準に回復する見通しだ。
解約率の低下は、コロナ禍が始まった2020年以降に多数の企業と消費者が契約したサブスクリプションサービスの利用を維持する意向であることを裏付けている。SEI企業では2021年に解約率が大幅に低下し、前年比で14%改善した。
Software as a Service(SaaS)は、引き続き最も成長率が高い分野だという。SEIレポートのSaaS企業は前年比で16.2%成長し、2018~2021年の過去4年間の年平均成長率(CAGR)が19.4%だった。SaaS企業は早期にサブスクリプション型のビジネスモデルを導入したため、他分野の企業より洗練されたサービスを提供できているという。
SEI企業は、全ての分野で過去4年間にわたり毎年2桁の成長を遂げている。SEI企業は全体として4年間のCAGRが17%だった。Zuora 副会長で調査部門を創設したAmy Konary氏は「コロナ禍による生活様式の変化がサブスクリプションの導入を加速させた一方で、最新のSEIレポートが明らかにしたように、サブスクリプションの利用者はこれらの価値あるデジタルサービスを求め続けている」と述べた。「企業はこの機会を最大限に活用し、柔軟でカスタマイズされたサブスクリプション利用体験を提供することで、長期的な顧客価値を実現して収益化できる」(Konary氏)