幸福度が上がったハイブリッドワーク–「コミュニケーションの分断」が重要課題
今回は「幸福度が上がったハイブリッドワーク–「コミュニケーションの分断」が重要課題」についてご紹介します。
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ドリーム・アーツは10月12日、ハイブリッドワークの実態を明らかにする調査結果を発表した。69.4%が対面コミュニケーションを必要としつつも、企業の全員強制出社に対しては71%が反対している。
同社 取締役 執行役員 最高技術責任者(CTO) 石田健亮氏は「調査結果から各企業は模索しながら(ハイブリッドワークに)取り組んでいる。現状は『成り行き任せのハイブリッドワーク』だが、ここから勝ち抜く手段に昇華させてほしい」と調査結果の活用をうながしている。
8月9日から2日間、1000人以上の大企業従業員を対象に調査した。回答者は1000人、内訳は役職なし従業員400人、管理職500人、役員100人となる。
自社の「働き方に関する制度や方向性は決まっている」割合は46.5%。「模索中」は22.8%、「必要性は感じながらも検討は進んでいない」企業は9.5%だった(有効回答数600)。コロナ禍に突入して3年目を数えるが、ハイブリッドワークの有効活用性を模索している最中とみることができる。
個人的展望ではなく、自社の働き方制度が「将来的にどうなるか」を問うたところ、「ハイブリッドワーク」が69.5%と圧倒的(有効回答数586)。ドリーム・アーツ 社長室 コーポレートマーケティンググループ ゼネラルマネージャー 金井優子氏は「ハイブリッドワークの流れが見て取れる。これはもう不可逆的だ」とコメントした。
本来ハイブリッドワークはリモートワークとオフィスワークを混合させた労働形態だが、「デジタル化は重要な要素」は85.8%、「対面コミュニケーションは必要」は69.4%(有効回答数1000)。一見すると相反する結果に思えるが、「自由な働き方はどの企業も(ハイブリッドワークの制度化で)苦労している」(金井氏)結果の表れだろう。
次は「リモートワークで幸福度が向上した」とする回答者に聞いた。「どの労働形態が幸せなのか」と問えば、86.6%が「ハイブリッドワーク」。「リモートワークのみ」は7.5%、「出社のみ」は3%と、前述の設問を裏付けする結果となった(有効回答数134)。
ただし、詳細情報を見ると労働形態で意見は分かれる。「ハイブリッドワークは企業や従業員によって何千ものグラデーションが存在する。(組織は)意識しないとハイブリッドの一言で済まされない」(金井氏)
石田氏は「現状は(コロナ禍以前の)仕事の仕方やコミュニケーションのやり方が維持したまま、リモートワークにシフトしている。いわゆるハードウェアを変更してOSやソフトウェアがそのままの状態。リモートワークに向けて、あらゆるものをリビルドしなければならないが、踏み出している企業は少数派」と指摘した。