Cloudflare、CDNエッジで稼働するSQLiteベースのRDB「Cloudflare D1」発表。ユーザーの近接CDNエッジに自動でレプリカを分散配置、高速アクセスを実現

今回は「Cloudflare、CDNエッジで稼働するSQLiteベースのRDB「Cloudflare D1」発表。ユーザーの近接CDNエッジに自動でレプリカを分散配置、高速アクセスを実現」についてご紹介します。

関連ワード (同社、最大、機能等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、Publickey様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


CDNベンダのCloudflareは、同社のCDNエッジ上にSQLiteベースのRDBサーバ機能を提供する新サービス「Cloudflare D1」を発表しました。同社にとって初めてのデータベースサービスです。

Today, we’re excited to announce D1, Cloudflare’s first SQL database, designed for Cloudflare Workers. https://t.co/KwehTYQhEt #PlatformWeek

— Cloudflare (@Cloudflare) May 11, 2022

Cloudflare D1はマネージドサービスとして提供されるリレーショナルデータベースとしてSQLite互換のAPIを提供し、簡単にデプロイし利用できます。

最大の特徴は、Cloudflare D1が、Cloudflareのグローバルネットワークで接続されたCDNエッジ上にデプロイされる点でしょう。

Cloudflare D1では、同社のCDNネットワークを用いて自動的にユーザーの近接エッジにデータベースのリードレプリカを作成し、プライマリとなっているCloudflare D1データベースに対するアップデートをレプリケートします。レプリカの作成やレプリケートはCloudflareが自動的に最適化し実行してくれます。

この分散データベース機能によって、大量のユーザーからの同時アクセスに対しても高速なデータの読み込みを実現。

また、Cloudflareが提供するオブジェクトストレージ「Cloudflare R2」にデータベースのスナップショットを定期的に保存することでバックアップも可能です。

同社はCloudflare D1によって、クラウド上の大規模なデータベースサービスよりも安価かつ手軽に、超高速なデータベースを提供できるとしています。

Cloudflare WorkersのJavaScriptからデータベースをアタッチして利用

Cloudflare D1のベースになっているSQLiteは、クライアントサーバ型のデータベースではなく組み込み型のデータベースであるため、Cloudflare D1も基本的にはCloudflareのCDNエッジで提供されるサーバレス基盤「Cloudflare Workers」のJavaScriptプログラムからアタッチして利用することになります。

参考:JavaScriptのコードとService Workerをユーザーに近いCDNのエッジで実行可能。Cloudflareが「Cloudflare Workers」を提供開始

Cloudflare D1では、このJavaScriptプログラムから複数のSQL文をまとめて実行できる処理に対応。これは一度のHTTPラウンドトリップで複数のSQLを実行してトランザクション処理を完結させる操作に適していると説明されています。

また、プログラムからデータベースに対する操作もCloudflareによって操作内容が判断され、場合によってはユーザーの近接するエッジではなく、操作そのものが適切なCDNエッジに転送されて実行されることで最適化が図られるとのことです。

Cloudflare D1は6月に招待ベースのベータプログラムが開始予定。利用料金についての詳細は発表されていませんが、同社の説明を総合的に判断すると、レプリケーションなどに伴うデータ転送料は発生せず、データベースの保存にかかるストレージ容量とデータベースに対する操作回数による従量課金になると見られます。

関連記事

  • Cloudflare、Amazon S3互換のオブジェクトストレージ「Cloudflare R2」のオープンベータを開始。10GB以下ならずっと無料

COMMENTS


Recommended

TITLE
CATEGORY
DATE
ノーブルホーム、クラウド型ワークフローで全社の申請業務を効率化
IT関連
2023-04-20 12:54
第1回「ホットリードを抽出する」シナリオ作成の思考法
IT関連
2021-02-25 12:28
ウクライナ、電力施設狙うサイバー攻撃を阻止–ロシアのハッカー関与か
IT関連
2022-04-15 21:24
変化するITエンジニアの転職事情、ミドルやシニアが注目されるワケ
IT関連
2025-02-18 06:43
AIファーストを進め、より楽しく働ける職場づくりへ–ZVC JAPAN、丸の内に新オフィス
IT関連
2025-02-01 23:28
エクイニクス、エッジコンピューティング向けに4種の新サービスを展開
IT関連
2021-05-19 13:00
会計自動化スタートアップのGeorgesが44億円調達、ブランドも「Indy」に変更
ネットサービス
2021-01-24 02:27
インディアナポリスのVC「ハイアルファキャピタル」が約120億円のファンドを発表、起業初期のSaaS会社に投資
VC / エンジェル
2021-03-16 06:48
Docker HubにHelmチャートやWebAssemblyなどさまざまなファイルが保存可能に、OCI Artifactsのサポートで
Docker
2022-11-10 10:58
神戸大など、国内初のセキュアクラウドによる高精細映像伝送を実証
IT関連
2022-01-21 10:33
アドバンスト・メディア、建設現場の議事録作成をAIと人のコラボで効率化
IT関連
2023-10-15 07:22
三井住友銀行と日本総研、一橋大学と連携しデータサイエンス教育を強化
IT関連
2024-12-29 02:04
100%植物性・完全生分解性の素材を開発するアミカテラが資金調達、国内初の工場を熊本で6月稼働
EnviroTech
2021-01-21 05:36
VMwareの買収に向けて半導体メーカーのブロードコムが交渉中との報道
VMware
2022-05-24 03:24