日本オラクル、「OCI」のアップデートを解説–VMware環境、セキュリティ分野など
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日本オラクルは5月27日、この半年間における「Oracle Cloud Infrastructure」(OCI)の主なアップデートについて説明会を開催した。具体的には、OCIそのものに加え、「Oracle Exadata Cloud Infrastructure X9M」や「Oracle Cloud VMware Solution」、そしてセキュリティ機能についてのアップデートだ。
まず、3月にはOCIの柔軟性を高める11の新サービスや機能を発表、年内の提供予定としていた。そのうちコンピュートの分野では、AMDの最新世代プロセッサーを利用したインスタンス「AMD E4.Dense Compute Instances」と、AMDベースの新しいコアオプションを提供する「Oracle Cloud VMware Solution on AMD」が既にリリースされたほか、ストレージ分野では、ZFSファイルサーバーをOCI Block Volumes RAWストレージに使用する「High Availability ZFS」がリリースされた。また、ネットワーク分野では、WAFポリシーを定義する「Flexible Web Application Firewall」、構成ベースの接続性チェックを実行してネットワークパスをパス内の仮想ネットワークエンティティー情報とともに可視化する「Network Visualizer」、OCI Networkで帯域外でのパケットキャプチャーやインスペクションができる「vTAP」が既に利用可能となっている。
こうした新サービスのほかに、東京と大阪の2つのリージョンで、4月1日に運用開始した新しい学術情報ネットワーク「SINET6」に対応した。日本独自の仕組みだが、「必要に応じて日本独自の要件にも対応している」と、事業戦略統括 事業開発本部 部長の大橋雅人氏は述べている。
Oracle Exadata Cloud Infrastructure X9Mでは、従来モデルと比べてCPUコアを2.5倍搭載し、ストレージ容量を28%増加するなど、「従来と同一価格でより多くのコンピュート、ストレージ、ネットワークを提供、さらなる高速化を実現している」(事業戦略統括 事業開発本部 本部長 佐藤裕之氏)という。
既存のVMware資産のクラウド移行を支援するOracle Cloud VMware Solutionでは、新しいサーバータイプを増やし、ワークロードに合わせてサーバーを選べるようにした。また、ストレージはOCI File Storage Serviceに対応、ストレージの増減に柔軟に対応できるようになった。さらに、VMwareとのアライアンスで製品を検証し、「Site Recovery Manager」「vRealize Operations Cloud」「vRealize Automation Cloud」「vRealize Log Insight Cloud」「vRealize Network Insight Cloud」「Horizon VDI」といったVMware製品もOCI上で利用可能となった。
Oracle Cloud VMware Solutionの新たな事例も発表した。2020年の株式譲渡でSBSホールディングスのグループ会社となったSBS東芝ロジスティクスが、同ソリューションを活用。アプリケーションや運用の変更が不要になったことから、「6カ月という短期間で基幹システムのクラウド移行を完了した」(事業戦略統括 事業開発本部 シニアマネージャー 近藤暁太氏)という。
セキュリティ分野では、5月25日に5つの新セキュリティサービスを発表した。Palo Alto Networksの次世代ファイアウォールを採用したマネージドファイアウォールサービス「OCI Network Firewall」と、ユーザーが適用ポリシーを定義できる「Oracle Security Zones」、脅威インテリジェンスデータを集約・管理し、OCIサービスで脅威の検出や予防ができる「Oracle Threat Intelligence Service」、リスクにつながるユーザーの振る舞いを機械学習し、データサイエンスを適用して検知する「Oracle Cloud Guard Threat Detector」、業務アプリケーション「Oracle Fusion Cloud Applications」における特権ユーザーの変更などを監視する「Cloud Guard Fusion Applications Detector」だ。
これらの新セキュリティサービスは、OCI Network Firewallを除いて全て無償で提供するという。