ビジネスにおけるマイクロセグメンテーションの適用効果

今回は「ビジネスにおけるマイクロセグメンテーションの適用効果」についてご紹介します。

関連ワード (マイクロセグメンテーションのベストプラクティス、特集・解説等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 現在は多くの企業が、働き方改革やデジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みを加速させたり、あるいは新しい方法で顧客とつながるためにクラウドを積極的に活用して、社内外に向けたアプリケーションを開発したりするなど、見方によっては「テック企業」、つまりソフトウェア企業となってきている。そのために、業種を問わず“セキュリティ企業”のように増大するサイバー攻撃にも対応する必要性が生じており、拡大するビジネスモデルにセキュリティを適用することが求められている。今回は、ビジネスの観点から今日の「ハイブリッドセキュリティ」のリスクと対策を紹介する。

 世界中の企業において、コロナ禍への対応で一気にリモートワークが普及したが、特に日本ではそれ以前からリモートワークの下地ができていた。2017年に、総務省は「東京オリンピック」の開会式が予定されていた7月24日を「テレワーク・デイ」と定め、企業にリモートワークの一斉実施を呼びかける働き方改革の国民的な運動を展開してきた。これは、オリンピック開催時には海外から多くの選手団や観戦者が来日するため、主に交通混雑緩和を目的としたものだ。

 2018年からはその日程を延長した「テレワーク・デイズ」となり、東京オリンピックの終了後も全国的なテレワークの定着を目指していた。同年には、「働き方改革」が法制化され、「労働者がそれぞれの事情に応じた多様な働き方を選択できる社会の実現」が推進された。

 さらに同年、経済産業省から「DXレポート~ITシステム『2025年の崖』の克服とDXの本格的な展開~」が公開され、DXの重要性が提言された。多くの経営者が、将来の成長、競争力強化のために、新たなデジタル技術を活用して新たなビジネスモデルを創出したり、柔軟に改変したりするDXの必要性について理解しているものの、経営面や人材面で深刻な課題がある。DXレポートは、このままDXの取り組みが普及しなければ、2025年以降、毎年最大12兆円の損失が発生するというものだ。

 多くの国内企業では、既存システムが事業部門ごとに構築されており、サイロ化によって全社横断的なデータ活用ができていない。しかも、それらのシステムは同じ担当者により過剰なカスタマイズが施され、当人にしかいじることができない状況になっている。2025年までには、その担当者の多くが定年退職を迎えると予想されているため、システムがメンテナンス不能なブラックボックスとなってしまう恐れがある。今日では、システムの保守運用の担当者が減ることで、サイバー攻撃や事故・災害によるシステムトラブル、データ滅失などのリスクも高まる。

 このDXレポートでは、2025年までの間に複雑化・ブラックボックス化した既存システムについて、廃棄や塩漬けにするものなどを仕分けしながら、必要なものについて刷新しつつDXを実現することにより、2030年には実質GDP(国内総生産)130兆円超の押し上げを実現できるとしている。

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