NTTデータとSAP、壊れやすい貨物の輸送を追跡して保険手続きを円滑化
今回は「NTTデータとSAP、壊れやすい貨物の輸送を追跡して保険手続きを円滑化」についてご紹介します。
関連ワード (ソフトウェア等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
NTTデータとSAPアジア・パシフィック・ジャパン(APJ)は、サプライチェーン保険管理を強化するパッケージ化された新たなソリューション「Connected Product」を発表した。
同ソリューションは、輸送中の貨物の位置と輸送状態を監視し、サプライチェーン(供給網)全体を可視化することで、貨物の破損や遅延にも迅速な対応を可能にする。その結果、従来の貨物保険への加入や保険金の請求などの手続きの負荷を軽減し、貨物の期限内での輸送を支援する。特にソーラーパネルなどの壊れやすいもの、ワインやオリーブオイルなどばら積み輸送の液体、チーズや医薬品またワクチンなどの温湿度管理が必要な品物の追跡に有効とされている。
出荷と保険に関する全ての書類をデジタル化することで、サプライチェーン全体にわたる追跡と保険の一連の手続きが簡素化され、保険会社・保険再販者・物流会社といったエコシステム全体のコスト削減が可能となる。
同ソリューションは、ビジネスプロセスに関する追跡情報を取得、処理、保存するネットワークである「SAP Business Network for Logistics, Global Track and Trace Option」を土台に、NTTデータの「スマート保険ポリシー管理ソリューション」を活用して拡張開発された。スマート保険ポリシー管理ソリューションは、保険会社による保険金の支払に関する意思決定や保険金の計算を支援する。
また同ソリューションは「SAP Business Technology Platform」を搭載しており、輸送状況をリアルタイムにエンドツーエンドで監視し、貨物に影響を及ぼす可能性がある変動要因を捉える。もし貨物が事前に定められた条件で輸送されていない場合は、自動的に保険ポリシーの適用対象とする。SAP Business Technology Platformは、データ管理、アナリティクス、人工知能(AI)、アプリケーション開発、自動化、統合の機能を1つの環境に統合したプラットフォーム。
現在、日本・ドイツ・スペインのNTTデータとSAPのConnected Productチームは、パートナーであるスペインの物流会社やドイツの保険会社と共同でConnected Productを活用した実証実験を実施している。
20社の荷主と欧州・アジア間を輸送する数百のコンテナーを実験対象として、IoTセンサーによって収集したデータを基に、貨物に重要な条件である温度・光度・衝撃などが輸送中に維持されていることを確認している。