「Slackコネクト」使い倒すGMOインターネットとクラウドネイティブの実際
今回は「「Slackコネクト」使い倒すGMOインターネットとクラウドネイティブの実際」についてご紹介します。
関連ワード (ソフトウェア等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
セールスフォース・ジャパンは7月27日、「Slack」の新機能と活用事例を披露する説明会を開催した。Slackはデジタル上の職場環境となる「Digital Headquarters」であると主張している。
同社Slack 日本韓国リージョン事業統括 常務執行役員 カントリーマネージャー 佐々木聖治氏は「日本の企業・組織・団体の皆様に紹介させていただいている。(そこから)従業員同士がつながる、顧客やパートナー企業とつながる、そしてシステムまでもつなげる」三つのつながりで業務推進を支援すると主張した。
GMOインターネットは2015年から、メインの社内コミュニケーションツールとして「Chatwork」を導入している。2020年にはバックアップとして「Microsoft Teams」を用意しているが、2021年8月からSlackへ完全移行した。導入検討自体は2019年から始めており、GMOインターネット SV・シナジー推進室 室長 佐藤崇氏は「エンジニアを中心に『Slackの方が使いやすい』と盛り上がり、企業としても比較検討をして、(導入)プロジェクトが動き出した」と振り返る。
当初から導入していたChatworkのチャット機能に不満はないものの、稟議や勤怠管理、工程管理など各社内ツールをウェブブラウザー経由で利用し、「仲間たちのPC画面を見るとブラウザーに多数のタブが並び、タブを切り替えながら業務を行っている」(佐藤氏)状態だった。
業務効率の低下に悩まされた同社は、「チャットツールではなく、さまざまなアプリケーションやツールを一気通貫でつないでいく『メッセージプラットフォーム』としての役割に注目した」(佐藤氏)と導入経緯を説明する。
現在、GMOインターネットは上場10社を中心に107社のグループ企業を傘下に持つが、コロナ禍を機に各企業の独自ツール利用は制限せず、グループ全体のコミュニケーションツールとしてSlackを活用する方針を決定した。
その理由として佐藤氏は「われわれのグループ経営はピラミッド型ではなく、小さなピラミッドをたくさん作り、素早い意思決定と行動をうながす『梁山泊(りょうざんぱく)』」が経営方針の一つだと説明する。
独自ツールを制限しない理由についても、「グループ7042人が一つのツールをトップダウンで決めて『右に倣え』ではなく、各企業が独自判断で最適なツールを選択・導入する」(佐藤氏)としたが、正式導入以前は1割程度だったSlackの利用率は8割まで増加した。ただし、独自ツールを利用するグループ企業もSlackを併用するため、実質10割である。
各グループ企業が独自色を持つ以上、運用ポリシーも異なるのは当然だ。契約プランも異なり、「Slackから見れば、異なるワークスペースが多数存在する状態。いわゆる他社扱い」(佐藤氏)になってしまう。
この課題を解決するため、GMOインターネットは各グループ企業42社のSlack管理者でチャンネルを作成し、知見を共有しながら、外部と接続する「Slackコネクト」の運用ルールを策定。当時のSlackコネクトは20組織が上限だったが、現在は250組織まで拡大したため、「弊社は250に満たないが、もっと成長してよいとのメッセージと受け取っている」(佐藤氏)と笑いを誘った。