スパコン「TOP500」、米「Frontier」が首位を維持–「富岳」は2位
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スーパーコンピューターランキング「TOP500」によると、米エネルギー省オークリッジ国立研究所(ORNL)が運用するHPE Crayのエクサスケールスーパーコンピューター「Frontier」は、圧倒的に世界最速のスーパーコンピューターという地位を守った。
TOP500によれば、HPL(High Performance Linpack)ベンチマークで1.102エクサフロップス(1エクサフロップスは毎秒100京回の浮動小数点演算を実行できる性能)を達成したFrontierは、唯一のエクサスケールスーパーコンピューターで、2位の「富岳」より約3倍速い。富岳は、神戸の理化学研究所計算科学研究センターに設置されたスーパーコンピューターだ。
HPE Cray EXシステムのFrontierは、873万112個のコアを備え、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)や人工知能(AI)向けに最適化されたCPUである第3世代の「AMD EPYC」を、アクセラレーターの「AMD Instinct 250X」、およびインターコネクト「HPE Slingshot 10」と組み合わせている。
TOP500で3位、欧州で最速のスーパーコンピューターとなったのは、アップグレードされたフィンランド「LUMI」で、これも「HPE Cray EX」システムだ。フィンランドのカヤーニにあるCSCのデータセンターのEuroHPCセンターに設置されており、309.1ペタフロップスの性能がある。
新たにランクインしたのは、イタリアのCineca内にあるEuroHPCサイトに設置された「Leonardo」だ。フランス製の「Atos BullSequana XH2000」システムで、メインプロセッサーに「Xeon Platinum 8358」(32コア、2.6GHz)、アクセラレーターに「NVIDIA A100 SXM4」(40GB)、インターコネクトに「Quad-rail NVIDIA HDR100 Infiniband」を採用している。HPLベンチマークで174.7ペタフロップスの性能を達成した。
IBMのシステム「Summit」は、148.8ペタフロップスの性能で5位だった。
カリフォルニア州のローレンス・リバモア国立研究所にあり、「Summit」と似たアーキテクチャーの「Sierra」は、94.6ペタフロップスのスコアで6位に入った。
中国最速の「Sunway TaihuLight(神威・太湖之光)」は、2017年には世界で最高性能のスパコンだったが、今回は93ペタフロップスの性能で7位となっている。
中国最速のスパコンは、HPLベンチマークランキングのTOP500で順位を下げたが、中国は依然として、米国と並びTOP500で大きな割合を占めている。TOP500入りしたマシンは、米国が126台なのに対し、中国は162台だ。だが、中国のシステムは、2022年6月のランキングの173台から数が減っている。欧州のマシンは、6月の118台から増加して、全部で131台がTOP500入りしている。