SansanとSchoo、社会人のリスキリングを支援–定期的な学び直しの場を提供
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SansanとSchooは12月5日、報道機関向けの説明会を開催し、業務提携契約の締結を発表した。同提携では、Sansanが提供するキャリアプロフィール「Eight」のキャリアタブにおいて、オンライン学習サービスを提供するSchooの学習コンテンツを配信し、ビジネスパーソンのリスキリングを後押しする。
Eightは、名刺管理やキャリア形成に活用できるキャリアプロフィールアプリ。同アプリには「キャリアタブ」があり、ここではキャリアアップに役立つスキルを身に付けられる「スキルレポート」、さまざまな企業の事業や取り組みを紹介する「企業レポート」、そして「求人情報」の3種類のコンテンツを掲載している。
これまでのキャリアタブには「営業」のカテゴリーがあったが、今回の提携を機に「経営企画・マーケティング」のカテゴリーを追加した。このカテゴリーでは、経営企画やマーケティング領域におけるキャリアアップ/キャリアチェンジに役立つ情報を掲載する。今後も「技術職」などのカテゴリーを順次追加する予定だという。
また、Schooの学習動画もキャリアタブで配信する。学習動画は、「ビジネス基礎力」や「デジタルリテラシー」などの総合的な内容から、職種に特化した内容まで幅広いジャンルを取りそろえている。キャリアタブの各カテゴリーにマッチしたものをSchooで選定し、毎日1本ずつレポート記事と併せて公開するという。ユーザーはいずれの動画も無料で視聴でき、Eightアプリからスマートフォンやタブレットで好きな時に、好きな場所で、スキルを学ぶことができる。
学習コンテンツは、営業カテゴリーが5日から、経営企画・マーケティングカテゴリーは12日からの配信を予定している。
Eightは、従来「名刺アプリ」として提供されていたが、4月に「キャリアプロフィール」に製品を刷新した。刷新の理由について、説明会に登壇したSansan 執行役員 Eight事業部 Eightキャリア&ソリューション部 部長の小川泰正氏は、「キャリア自律」を背景として挙げた。「終身雇用という考えが薄れ、長期化する職業人生を豊かな者にするためには、ビジネスパーソンが自身のキャリアを主体的に考え、継続的に学び、社内外で通用する人材に自身の価値を高めることが重要という背景がある」
Sansanが、転職経験のあるビジネスパーソンを対象に行った調査では、「日頃から自信のキャリアの棚卸しをしているか」に「定期的にしている」と回答したのは17.1%。さらに「キャリア形成を目的に、能動的にスキルを身に付けたり学ぶ機会を作っているか」に対して「定期的に作っている」と回答したのは、わずか15.5%だった。小川氏はこの結果を踏まえ、キャリアの棚卸しとスキル開発が依然として不十分だとし、Eightの提供を通して支援したいとコメントした。
また、提携の狙いについて、説明会に登壇したSchooの「Chief Content Officer」(CCO)を務める滝川麻衣子氏は、2022年を「日本におけるリスキリング元年」と位置付け、その中で強まるキャリアとスキルの学びに対するニーズに対して、リスキリングサポートを行うという。
同社が2022年をリスキリング元年に位置づける理由として滝川氏は、「世界的なESG(環境・社会・企業統治)投資の流れが人的資本経営をもたらしている」「コロナ禍によりデジタル変革(DX)が加速する中、日本ではデジタル人材不足が露呈している」「終身雇用制度の崩壊により、雇用流動化の流れが迫っている」という3点を挙げた。
このような時代の中で、個人が自身の職業人生を考えたとき、リスキリングを行うことで、それが新しい仕事へのシフトに結びつき、個人が新しい仕事に流れるという動きが循環される。その結果として、成長産業への労働移動が成され、経済成長を形作るのだという。つまり、リスキリングは新産業であるデジタルへの労働移動の手段であると説明した。
滝川氏は最後に、同提携を通して「雇用流動化に向かう社会の中、自信を持って自らのキャリアを築けるビジネスパーソンが増えるようにサポートしていきたい」と結んだ。