日立製作所、「TWX-21」をサプライチェーン基盤へと強化–ESG調達支援やレジリエンス強化など
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日立製作所は12月6日、企業間取引を支援するSaaS「TWX-21」を組織横断のデータ活用を支援するサプライチェーンプラットフォームに位置づけ、今後は市場ニーズやビジネス環境の変化に素早く対応する「ダイナミックサプライチェーン」の実現を目指すと発表した。
TWX-21は、1997年に提供を開始して以来、25年にわたって企業間取引を支援するクラウドサービスとして、これまで8万5000以上の企業の受発注業務などを支えてきたという。今回、社会の不確実性やESG(環境、社会、企業統制)の意識の高まりに対応するため、サプライチェーン(供給網)全体のレジリエンス(回復力)とアジリティー(俊敏性)の向上を支える方向に製品を強化する方針を示した。
第1弾として、2019年10月に販売を開始した「サプライチェーン最適化サービス」を強化し、12月6日からTWX-21の新サービスとしてラインアップに追加する。同サービスはサプライチェーンをデジタルツインとしてサイバー空間上で再現し、市場の需要変動に連動して常に企業のサプライチェーン全体を見渡した最適な計画立案を可能にする。
今回の強化では、これまで生産、物流、販売の領域を中心に取りそろえていた各種機能を、調達までサポート範囲を拡大し、サプライチェーン横断でのシミュレーションの本格適用が可能となった。これにより、現実世界では把握困難な日々の需要変動に応じた計画立案・実行が可能になり、拠点や企業をまたいだ過剰在庫や欠品の削減、有事の迅速な意思決定などを支援する。
また、調達・購買業務のさらなる効率化やデータの利用/活用による新たな価値を提供するため、2023年3月をめどにTWX-21のサービス体系を刷新する。
具体的には、TWX-21でこれまで提供してきた各種サービスを用途別に統合し、パートナー選定から契約まで支援する「ソーシングサービス」、購買から支払いまで支援する「プロキュアメントサービス」、企業間取引における業務改革を支援する「サプライチェーンコラボレーションサービス」、企業間の多様なデータ方式の連携を支援する「データ連携サービス」に分類し、今回新たに加わった「サプライチェーン最適化サービス」と合わせて、5つのサービス分類に整備する。
これにより、ユーザー企業は業務課題に対して、サービスをより選択しやすくなるほか、サービス間のデータ連携を加速し、ダイナミックサプライチェーンの実現に向けた継続的な機能強化による価値をより享受しやすくなるとしている。
日立製作所では、TWX-21がこれまで培ってきた調達・購買業務に関する豊富な企業間取引のサービス基盤をベースに、ESGを考慮したパートナー選定をデータに基づき支援する機能と、有事により供給網が寸断された時の影響を最小限にとどめるレジリエンス強化を支援する機能を「ソーシングサービス」に順次追加する予定。また、TWX-21の顧客基盤をベースに、ユーザー企業の要件に応じて日立グループのその他のサプライチェーン関連サービスと組み合わせて提供することで、コンサルティングサービスなどの上流からデータ基盤整備までワンストップでサプライチェーンの高度化を支援する。