マイクロソフト、地域活性化と中堅・中小企業強化の取り組みや技術を披露

今回は「マイクロソフト、地域活性化と中堅・中小企業強化の取り組みや技術を披露」についてご紹介します。

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 日本マイクロソフトは1月26~27日の2日間、オンラインイベント「Microsoft Base Festa 2023」を開催した。「Empowering All Japan~地域DXを実現」をテーマに、各地域でデジタル化やデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進しているビジネスやテクノロジーの意思決定者、ITエンジニアなどを対象にとしたもので、同社の最新ソリューションや活用事例を紹介した。

 開催初日は、「Microsoft Baseによる地域DX支援~Do more with lessでDXを実現するための第一歩とは」と題した講演が行われ、同社が東京・代官山をフラッグシップ拠点として全国23カ所に展開している「Microsoft Base」の取り組みなどを説明、11カ所のMicrosoft Baseをつないでライブ中継を行った。また、スペシャルセッションとして行われた「地域DXを実現知ってました? ここまでできる!マイクロソフトの今!」では、中堅・中小企業におけるクラウド利用の現状や、地域DXを実現するために必要なさまざまな情報を提供した。

 業務執行役員 Azureビジネス本部長の上原正太郎氏は、同社が打ち出している「Do more with less(より少ない時間、資源で、より多くの価値を実現)」について述べ、「テクノロジーを活用し、組織全体でできることを強化し、製品やサービスにおいて差別化を図り、レジリエンス(回復力)を構築することがDo more with lessになる」と定義した。

 その上で、「世界的な物価高やエネルギー市場のボラティリティー(変動制)、労働問題などの課題があり、世界中の経営者が市場の大きな変化に立ち向かっている。こうした課題がある一方で、ビジネスの成長機会は減っていない」とした。上原氏は、ある調査を引用して物価高や地政学的混乱、人材不足ではIT投資が減少しないという結果を紹介。「デジタルで成長を促すための投資にシフトしており、今後12カ月以内にインフラのモダナイズ(最新化)やDX促進の投資計画がある企業は69%に達している」とした。

 さらに、パンデミックで業界の変革ペースが加速したとの回答は72%、最新化が予定されているワークロードの比率が74%、2025年までにクラウドファーストのアプローチを採用する予定が85%などの結果を示し、「現状に甘んじるのではなく、未来への投資を行い、柔軟性を高めることが大切。これを支援するのが日本マイクロソフトの役割」と述べる。

 「Microsoft Cloud」で包括的なクラウドサービスを提供し、さまざまな業界知識を持つ専門家が、顧客のDXテーマに対し最適なソリューションを提供することを示したほか、Microsoftが人工知能(AI)ベンチャーOpenAIへの投資を拡大したこと、1月23日から「Azure OpenAI Service」の一般提供を開始したことにも触れ、文章理解と生成を行う「ChatGPT」、コードの理解と生成を行う「Codex」、文章コマンドからのイメージを生成する「DALL-E」を紹介。「今後はマイクロソフトのクラウド製品の中にもOpenAIの機能が実装される。汎用的なAIが人類に利益をもたらすことを確かにするのがOpenAI、未来がすぐそこまで来ている」とした。

 続いてAzureビジネス本部 カスタマーソリューションマーケティング部長の田中啓之氏は、Microsoft Baseの取り組みを説明。「地域のデジタル化やDXの支援により地域経済の復活・活性化につなげる拠点。当社が『ニューノーマル』を見据えた企業、個人のDXを支援し、パートナー企業との連携による永続的な支援を行う場所」と位置づけた。

 Microsoft Baseは、全国の企業や自治体などのDXを支援することを目的に設立された。物理拠点での活動に加え、オンラインでの情報発信などにも力を入れている。同社直営のMicrosoft Baseが、東京(代官山)、大阪、佐賀の3拠点あるほか、パートナー連携によるフランチャイズとして20拠点を展開。今後は福島、東京(浜松町)、松江、新潟・上越妙高の4カ所にフランチャイズ拠点が開設される予定だ。田中氏は、「今後パートナーだけでなくお客さまとも拠点を作りたい」とした。以前から同社は、最終的に全都道府県にMicrosoft Baseを設置する考えを明らかにしている。

 Microsoft Baseの活動指針は、「アイデア・ビジネスの創造基地、モダンカフェ」「日本全国のMicrosoft Baseネットワークを活用したサービス提供によるDXの実現」「地域活性化に貢献するイベントの実施支援」――の3点になるという。

 田中氏は、「Microsoft Baseをモダンカフェのようなコワーキングスペースとして利用してもらうことで、地域のさまざまな企業が集まりコミュニケーションする場所が作られ、地域を活性化するためのアイデアが生まれる場所になる」とした。北海道から沖縄まで広がったMicrosoft Baseは、ビジネスアプリケーションへの特化、モダンワークプレイスを得意とするパートナーなどそれぞれに特性があり、同氏は「このネットワークを組み合わせることでトータルソリューションを提供できる。日本マイクロソフトやパートナーだけでなく、お客さまが立案したイベントも実施する場所にもなっている。DXを推進したいと考えているお客さまは全国のMicrosoft Baseを活用してほしい」と呼びかけた。

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