AI活用による生産性の高い営業活動に手ごたえ–大塚商会が2022年決算発表

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 大塚商会が2月1日に発表した2022年度通期(2022年1~12月)の連結業績は、売上高が前年比1.1%増の8610億円、営業利益が1.9%減の547億円、経常利益が1.6%減の566億円、当期純利益が0.2%増の400億円となった。

 同社は、2022年度決算から収益認識に関する会計基準を適用し、この変更による影響額は売上高でマイナス365億円、前年度に適用した場合の影響額をマイナス336億円としている。仮に前年実績で同基準を適用して試算すると、売上高は前年比5.2%増になる。

 大塚裕司社長は、「売上高、営業利益、経常利益、当期純利益の全てで計画値を達成した。2021年度に『GIGAスクール構想』による導入が増加して233億円の押し上げ効果があり、(新たな)会計基準の適用によるマイナス336億円の影響を合わせると、約570億円の影響があった。2022年度はこれを吸収し増収になったことはうれしい。最終利益もわずかだが2期連続で黒字となり、1円でも増収増益にしたいという気持ちで、2022年12月に取り組んだ結果が出ている。第2四半期以降は増収増益が定着してきた」と総括した

 複写機の販売台数は0.9%減の3万6697台で、そのうちカラー複写機が0.6%減の3万6035台。サーバーは11.7%減の2万1726台。PCは26.3%減の106万8321台。タブレットを含むクライアント合計では29.2%減の115万133台となった。「物不足は解消傾向にある。2023年は、『Windows 10』搭載PCのリプレース時期を迎え、『電子帳簿保存法』などによるデジタル利用の促進などがある。今はいい形で伸びており、これを維持したい」とした。

 セグメント別の連結売上高は、SI(システムインテグレーション)事業が3.4%増の5416億円、サービス&サポート事業が2.7%減の3193億円。会計基準の変更は、サービス&サポートにおいて、収益には計上できるものの、売り上げには計上ができないものが多く影響が大きいとする。

 「例えば、大塚商会からリコーの複合機を購入しても、カウンター料金はリコーとの契約になる。今までは当社が業務委託を受けサポートもしているため、売り上げを計上していたが、収益認識基準では外れる」と大塚氏は説明。サービス&サポートは、会計基準の変更を除いた実質ベースで前年比6.6%増になり、「実質的には堅調に伸びている」という。コロナ禍で大きく下がったというコピー保守は、年間を通じて0.1%増となっており、「底を打ったという意味では明るい兆し」(大塚氏)との見方を示した。

 大塚商会の単体業績では、売上高が0.1%減の7676億円、営業利益が0.7%減の482億円、経常利益が0.6%減の506億円、当期純利益が1.5%増の366億円だった。単体のSI関連商品の売上高は2.7%増の4010億円、受託ソフトなどが0.1%減の506億円。サプライが5.3%増の1713億円、保守などが11.1%減の1446億円だった。連結子会社では、ネットワールドが前年比2.7%減の1148億円となった。「ネットワールドはIT機器の不足があり、上期は100億円のマイナスだが、下期に物不足が解消され巻き返している」とした。

 重点戦略事業は、「たのめーる」の売上高が6.2%増の1831億円、オリジナル統合業務ソフト製品の「SMILE」が15.3%増の130億円、ナレッジマネジメントシステムの「ODS」が2.1%増の562億円、セキュリティビジネスの「OSM」が1.5%増の870億円だった。2022年12月末時点の「たのめーる」の口座数は、5.4%増の193万8714口座となった。

 また、ウェブサービス(ASP)の利用者数は、前年から32万7000人増加して373万1000人となった。「どこでもキャビネット」の利用者数は約26万4000人に達したという。さらに、サプライと保守契約を含むストックビジネスの売上高は前年比2.8%減の3050億円、構成比は39.79%だが大塚氏は、「会計基準の変更を踏まえた参考増減率は6.7%増。実質的には22年連続の成長となり、これが大塚商会の安定成長の基盤になっている」と位置づけた。

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