KDDI、オープン化した5G仮想化基地局にHPE製サーバーを採用
今回は「KDDI、オープン化した5G仮想化基地局にHPE製サーバーを採用」についてご紹介します。
関連ワード (ITインフラ等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
日本ヒューレット・パッカード(HPE)は、KDDIが大阪市で商用展開を開始したO-RAN準拠の5G仮想化基地局に、同社の「HPE ProLiant DL110 Gen10 Plus」が「Telco(Telecommunications)サーバ」として採用されたと発表した。
これによりKDDIは、5G仮想化基地局におけるシステムのライフサイクル全般を自動化でき、地方などを含む全国への迅速な基地局展開と安定したサーバー運用が可能になったという。
KDDIでは、5Gサービスにより拡大する移動体通信用途、端末種類の多様化や増加により、急速な増大が予想される通信量に対応するため、O-RAN標準インターフェース準拠のオープン化した5G仮想化基地局の商用展開を開始している。
今回採用されたHPEのTelcoサーバは、vRANワークロードを処理するために最適化され、高い収容効率および電力効率を実現しているという。また、D-RAN(Distributed Radio Access Network)環境でも同モデルが利用され、「HPE InfoSight for Servers」の導入により、障害予兆検知、運用保守の負荷軽減が実現した。
HPE InfoSight for Serversは、インフラストラクチャー向けAI Ops(AI技術を活用したITシステム運用)で、インストールベースのセンサーから絶えず収集するデータの分析に基づいて、サーバーおよびアプリケーションの異常検知と推奨する対処方法の提示、問題の予測と防止を担う。
KDDIは、オープンソースのIT自動化ツール「Ansible」を活用してサーバー機器の初期設定と検証、仮想化基盤の展開を自動化し、基地局を迅速に展開可能とする「Zero Touch Provisioning」システムを構築した。この中でHPEのプロフェッショナルサービス部隊が、Ansibleに「HPE OneView」を組み合わせ、テンプレートベースで設定作業およびライフサイクル管理を自動化する機能開発を支援した。
HPE OneViewは、IT管理と運用の自動化を実現するソフトウェア定義型インフラストラクチャー。さまざまなワークロードをコードベースのように構成でき、多様なプラットフォームとの統合、コアからクラウドにわたるインフラストラクチャーを接続できる。これによりインフラストラクチャーの迅速な展開、ライフサイクル運用の簡素化、生産性の向上を支援する。
KDDIは、電源投入を契機に初期設定としてHPE OneViewおよびHPE InfoSight for ServersにHPE のTelcoサーバを自動登録し、「HPE Integrated Lights-Out」(iLO)によるアプリケーションの要件に応じたファームウェアやシステムソフトウェアの設定、ハードウェアの診断から、SSDディスクのデータ消去をはじめとする機器情報全般の初期化までのサーバー管理を実現した。iLOは、HPEの製品に組み込まれた独自の管理技術で、組織の主要ネットワークに接続されていない場合でも、ProLiantサーバーへのリモート制御アクセスを可能にする。