ヤオコー、AI活用した自動発注システムを全店導入–日立製作所らと協創
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スーパーマーケットのヤオコーは、人工知能(AI)の需要予測を用いて自動発注するシステムを導入した。2022年11月から全182店舗で稼働を始めている。日立製作所らとの協創で実現した。
システムは日立製作所が提供するデジタルサービス群「Lumada」の「Hitachi Digital Solution for Retail/需要予測型自動発注サービス」をベースに構築された。また、オプティマムアーキテクトの「Category Profit Management」(CPM)も活用している。
導入後は発注業務の時間を約3時間から約25分に約85%短縮、在庫を約15%削減した。店舗の自動化率は既存システムの約65%から約98%に向上し、発注業務の負担を低減した。店舗ごとの棚割システムと連係させることで、特売や商品入替を考慮した発注量を提示する。各店舗では、システムに推奨された発注量を毎朝確認するだけで発注作業が完了できる。これによって在庫と納品量の削減と適正化を実現した。
需要予測には、30種類のコーザルデータ(売り上げの変動要因となる要素データ)を用いる。これにより従来は難しかった消費期限の短い日配品についても需要や適正在庫を予測できるようになった。特売や季節行事などのイベントを加味して需要を予測し、シーズンごとに実施する商品の入れ替えなどの棚割計画情報との連係により、棚替時の垂直立ち上げを支援する。
また棚割計画の作成時に登録された商品の棚落予定日に向けて、販売ロスを最小化するよう、在庫を抑制しながら発注停止を提案する。さらに非定番商品の売場展開では、販売期間や棚割の情報を考慮して発注量を変動させ、賞味期限の長い商品は納品を前倒しして毎日の納品量を平準化する発注数を提案する。
ヤオコーは今後、発注の自動化だけではなく、発注や納品のタイミングの調整を目指す。店舗での品出し作業を省力化してくとともに、物流センターに3日先までの納品予定を提示することで店舗への配送遅延防止につなげる実証を始めている。