2023年のトレンドは、“対話”をかなえる「スマートCX」–Zendesk
今回は「2023年のトレンドは、“対話”をかなえる「スマートCX」–Zendesk」についてご紹介します。
関連ワード (トップインタビュー、経営等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
コンタクトセンター基盤を提供するZendeskは2月15日、同社が全世界を対象に実施した調査「カスタマーエクスペリエンスに関する年次トレンドレポート(2023年版)」の結果を発表した。これに先立つ同13日、米Zendesk 最高技術責任者(CTO)のAdrian McDermott(エイドリアン・マクダーモット)氏と日本法人 社長の冨永健氏が調査結果の所感を語った。
Zendeskは2007年にデンマークのコペンハーゲンで創業し、米国カリフォルニア州に拠点を置く。2013年に日本へ進出し、日本法人は2023年2月で10周年を迎える。コンタクトセンターを容易に立ち上げられる点が特徴の一つだ。また、競合他社は音声でのコミュニケーションを起点としているのに対し、同社は創業時からオムニチャネルを意識してサービスを提供しているという。
今回の調査は2022年7~8月に実施され、20カ国約3700人の消費者と4700人以上のカスタマーサービスリーダー、エージェント、テクノロジーバイヤーを対象としている。同社はカスタマーサービス市場の変化を年次で把握しているという。
調査結果の前段として、冨永氏は「世界的にCX(顧客体験)への注目度が上がっている」と説明。「特に日本は市場が成熟している分、他社製品との差別化が難しくなっている。どの製品もあまり変わらないことから、消費者は『返品が可能』『24時間体制で問い合わせに対応してくれる』など、企業のサポートで製品を選ぶようになってきている。そうした動きに多くのビジネスリーダーが気付き始めており、投資する余力がある時、その全額を製品開発に充てるのか、それとも半分はCXに投資して顧客の利便性を高めるのかという議論がなされている」(冨永氏)
McDermott氏は、今回の調査で見られたメタトレンド(個別の事象をもたらす大きなトレンド)として「スマートCX」を挙げる。これは、企業と顧客の対話がより自然なものになってきていることを指す。
「例えば消費者が企業に問い合わせる時、これまではオペレーターから電話で『まずは17桁の顧客番号を教えてください』と言われるなど、企業主導で煩雑なやりとりがあった。今はチャットツールなどを通して、企業と顧客が対話型で話を進めることができる。特に若年層は、自分の身近な人と会話するように企業ともやりとりしたいというニーズを持っている」と同氏は説明する。
ZendeskはスマートCXを裏付けるトレンドとして、(1)進化したシームレスな人工知能(AI)、(2)顧客に寄り添う対話型サービス、(3)さらなるパーソナライゼーションへの期待、(4)感情分析によるCXの改善、(5)部門の垣根を越えた連携――を挙げる。