国内CCaaS市場でシェア30%を目指す–ナイスジャパンのジオレット社長
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ナイスジャパンは3月2日、2023年1月1日付で同社社長に就任したOlivier Georlette(オリビエ・ジオレット)氏による事業戦略説明会を開催した。同氏はアジア太平洋地域における戦略的アカウントのマネージングディレクターとして、同地域の営業、マーケティング、顧客サービスに従事しており、日本法人の社長も兼務する。「20年のキャリアを持つアジアのコンタクトセンター市場の専門家」として、日本でのビジネスに従事していた経験もあるとのこと。
イスラエル企業のNICEは「2016年にInContact(CXone)を買収したのをきっかけにソフトウェア販売からクラウドシフトが成功し、他社を大きく引き離した」といい、現在も中核製品であるクラウド型コンタクトセンターサービス「NICE CXone」への投資を継続していくと表明。コンタクトセンター業界では従来型のオンプレミスの音声電話サービス中心のビジネスからクラウドへのシフトが急速に進みつつあり、同社はいち早くこの潮流に対応した一方で、競合他社は深刻な経営難に陥るところもある状況だという。同社は堅調な成長を継続しており、日本についても重要市場として積極的に投資していくとした。
CXoneは、既存の東京データセンターに加えて、年内に大阪データセンターも開設する方針が明らかにされた。音声通信基盤に関しては既に大阪拠点と冗長構成が組まれているが、新たにデジタルソリューションのためのアプリケーション基盤についても大阪での運用が開始されるという。
2016年には人工知能(AI)を活用したデータ分析技術を持つNexidiaを買収するなど、AI技術にも注力している。また、2021年11月にはエヌ・ティ・ティ マーケティングアクトおよびNTTビジネスソリューションズと国内初となるBPOパートナー契約を締結、コンタクトセンターでの品質管理のデジタル化を実現するDX基盤「ONE CONTACT Quality Management」のライセンス提供を開始すると発表している。さらに現在注目を集めているAIチャットボット「ChatGPT」と「NICE CXone Expert」の連携を予定している。これにより「企業はエージェント(窓口担当者)を関与させることなく、人間らしい会話型のCX(顧客体験)を実現できる」という。
Georlette氏は、日本参入からまだ間もないため、国内のContact Center as a Service(CCaaS)市場でのシェアはまだ低いものの、今後5年間で25~30%の獲得を目指すほか、2023年にはナイスジャパンの人員を20%増やすなど、積極的に投資していくとした。