三省製薬、日立らとデジタル活用の店舗出店–AIアバターが製品を提案
今回は「三省製薬、日立らとデジタル活用の店舗出店–AIアバターが製品を提案」についてご紹介します。
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福岡県に拠点を置く三省製薬は3月3日、西日本鉄道(西鉄)・日立製作所(日立)と連携し、無人店舗スタイルでの購買体験について実証実験を実施すると発表した。同実験は3月10~14日に実施され、西鉄が運営する福岡市天神の商業施設「ソラリアプラザ」の1階にポップアップショップを出店する。
実証実験では、三省製薬が展開する美容液「IROIKU(イロイク)」を販売する。同製品は、スキンケアのほか肌のトーンアップも実現する点や性別に関係なく利用できる点が特徴だという。同製品は2022年の全国発売以来、三省製薬のECサイトに加え、関東/関西/九州エリアの百貨店にポップアップショップを出店し、消費者が商品を体験できる場を設けてきた。
今回開設するショップでは、各種センサー、AI、カメラ、生体認証といった日立のデジタル技術を活用する。例えばセンサーにより、デジタルサイネージに映る広告がどの程度見られたか、来店客がどの商品やテスターを手に取ったのかを分析する。また、デジタルサイネージ上のAIアバターが店員の代わりに接客を行い、全6色から来店客の好みやライフスタイルに合った色を提案する。
専用のカメラを用いて肌をチェックし、その結果を基にレコメンドを受けたい場合は、遠隔地にいる三省製薬の美容部員「ビューティーアドバイザー」がオンラインで接客する。気になる商品がある際は、「手ぶらで購入体験」により生体認証での決済を模擬体験できる。実際の購入はECサイトで行い、体験後に受け取るレシートにはECサイトで使用可能なクーポンの情報が記載されている。
また、各フロアにIoTセンサーを設置し、混雑の度合いや二酸化炭素(CO2)の濃度といった衛生状況をデジタルサイネージに表示する。来店客はこれらのデータを考慮しながら、どのフロアに行くかなど、ポップアップショップを体験した後の行動を考えられる。三省製薬は、感性分析サービスを活用してSNSの投稿も分析し、アンケートだけでは入手しづらい来店客の感情を把握して消費者目線での実証実験の評価を確認する。
同実験では、西鉄が新たな店舗運営の企画検討、日立がデジタル技術の提供、三省製薬がポップアップショップの出店を担う。三省製薬は西鉄・日立との連携により、新たな購買体験の可能性を探るとともに、新たな顧客との出会いも期待しているという。