AI関連のGitHubプロジェクトが35万件に–スタンフォード大の年次調査
今回は「AI関連のGitHubプロジェクトが35万件に–スタンフォード大の年次調査」についてご紹介します。
関連ワード (調査等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
人工知能(AI)の進歩は、職業に対するAIの影響と同様、明暗が入り混じっているように思われる。AI関連の専門スキルへの需要はほぼすべての業界で高まっているが、雇用全体に占める割合はまだ比較的小さい。多くの興味深い使用事例が驚異的なペースで進展しているとはいえ、パフォーマンス向上の伸びは前年比で鈍化している。
これらのデータは、スタンフォード大学の「人間中心のAI研究所」(HAI)が発表した最新の年次レポート「2023 AI Index Report」で得られる多くの重要な調査結果の一部だ。レポートによると、米国におけるほぼすべての業界(一次産業を除く)の求人件数に占めるAI関連の求人の割合は、2021年の1.7%から2022年には1.9%へ増加したという。
求人全体に占める割合はまだごくわずかだが、より優秀な専門家を必要とする将来性と使用事例は拡大を続けている。また、AIは実装において最先端の成果を上げ続けているが、パフォーマンスに関するベンチマークの多くで、前年比の向上率が「引き続きごくわずかにとどまっている」とレポートは指摘している。
レポートに記載されている情報は2022年全体の動向を対象としているため、特に2022年11月に公開された「ChatGPT」など、生成系AIモデルの影響はまだ表れていない。「2022年には、『DALL・E 2』や『Stable Diffusion』などのテキストから画像を生成するモデル、(Meta Platformsの)『Make-A-Video』などのテキストから動画を生成するシステム、そしてChatGPTなどのチャットボットがリリースされた」(レポート)
しかし、AIの影響は他にも多くの方法で感じられ、実証されている。企業で導入されている割合が特に高いAI機能は、ロボティックプロセスオートメーション(39%)、コンピュータービジョン(34%)、自然言語テキスト理解(33%)、バーチャルエージェント(33%)だ。AIの使用事例として2022年に特に多く採用されたのは、サービスオペレーションの最適化(24%)で、次いでAIベースの新製品の開発(20%)、顧客セグメンテーション(19%)、顧客サービス分析(19%)、既存製品への新たなAIベースの機能強化(19%)となっている。
オープンソースのAIソフトウェアプロジェクトも進展している。2011年以降、ソフトウェア開発プラットフォーム「GitHub」のAI関連プロジェクトの総数は着実に増加しており、2011年の1536件から2022年には34万7934件に増加したという。2022年におけるGitHubのAIプロジェクトを国別でみると、インドのソフトウェア開発者が貢献したものが最も多く(24%)、次いで欧州連合と英国(17%)、米国(14%)の順になっている。レポートでは、GitHubのAIプロジェクト全体に占める米国発プロジェクトの比率が、2016年以降一貫して減少していることも指摘されている。
レポートはまた、AIシステムで自然言語からコードの生成を目指すGitHubの「Copilot」のようなAIツールは、「労働者を明確に支援している」と評価。GitHubの調査結果を基に、Copilotを使用した開発者の88%が生産性の向上を感じ、74%がより満足のいく仕事に集中できるようになったとした。
レポートはさらに、AIによる画像認識の精度は徐々に100%に近づきつつあると報告している。「現在、多くの顔認識システムは、困難なデータセットであっても、100%に近い確率で顔の識別に成功している」「(画像データベース)『ImageNet』上で最も優れた画像分類システムの精度は91%だ」