TBMとFinOpsで「IT as a Business」を実現–ApptioのグプタCEO
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米Apptioの共同創業者で最高経営責任者(CEO)のSunny Gupta(サニー・グプタ)氏は、初来日となった今回、20人を超える日本企業の最高情報責任者(CIO)と会合し、「非常に好感触でとても大きな期待が寄せられていると感じた」と振り返った。
一方で、同社の事業領域であるテクノロジー投資管理については「(日本は)欧米と比べて2~3年ほど遅れている印象を受ける。ただ、われわれはここに大きな可能性を感じている」と話す。「エンタープライズ企業でも数億円規模のIT予算を表計算ソフトで管理しているケースがある。そうした管理プロセスを自動化させ、意思決定などに役立てられるように成熟させる必要がある」(同氏)
Apptioは2007年に創業のSaaSベンダー。事業拠点は米国・ワシントン州をはじめ、世界20カ所を超える。従業員数はグローバルで約1400人とのこと。現在、世界で2000社超の顧客が同社製品を利用し、サービス全体で6500億ドルのIT予算を管理しているという。Gupta氏は、テクノロジー投資によるビジネス価値の最大化を目指す方法論「Technology Business Management」(TBM)を提唱した人物として知られる。
Gupta氏によると、同社はTBMとFinOpsの2つの領域で市場リーダーに位置付けられているという。TBMは「IT as a Business」を実現するものであり、ビジネス視点でテクノロジー投資を管理するのに必要なツール、プロセス、データ、人材などを定義・体系化したものである。FinOpsは、クラウド運用に関する財務管理モデルで、クラウドコストの管理・最適化を支援するために開発されたベストプラクティスとなる。
Apptioには現在、TBMとFinOpsの実践を支える3つの製品系列がある。テクノロジーファイナンス管理「ApptioOne」とクラウド財務管理「Cloudability」、エンタープライズアジャイルプランニング「Targetprocess」である。
米Bank of Americaは、Apptioのソリューションを導入することで20億ドルのインフラコストを削減させた。また、ある小売大手はレガシーアプリを10%削減し、浮いた予算でデジタル基盤への投資を25%増加させた。「これによって新しい収益の流れを作りに至っている」(同氏)
日本でも、既に資生堂、アフラック、富士通、野村ホールディングス、楽天、エプソン、トヨタ自動車、イオンアイビス、中部電力などの企業が同社ソリューションを導入している。
日本企業のCIOとの会合では、ITコストの透明性確保や最適化について繰り返し話題に上ったという。ほかにも、コストの可視化や計画策定、データ統合といったテーマや、DXをはじめとする新規事業に対するIT投資額の割合などにも関心が高かったという。
「CIOやCFO(最高財務責任者)、CEO(最高経営責任者)、事業部門長などが(互いに)整合性を持って同じ方向性で議論できるのは、共通基盤があってこそ。(Apptioは)テクノロジー投資によって生み出されるビジネス価値の最大化を支援していく」(Gupta氏)