オラクル、1ラック型クラウド基盤マシンの提供開始
今回は「オラクル、1ラック型クラウド基盤マシンの提供開始」についてご紹介します。
関連ワード (クラウド等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
Oracleは米国時間8月9日、同社のクラウド基盤「Oracle Cloud Infrastructure」(OCI)環境を1ラックに収容した専用機「Oracle Compute Cloud@Customer」の一般提供を開始した。OCIのコンピューティング環境をあらゆる場所で実行できるとする。
Oracle Compute Cloud@Customerは、OCIのパブリッククラウドを構成するソフトウェアスタックを搭載する。コンピュート、ストレージ、ネットワークのサービスを利用でき、アプリケーションやミドルウェアを稼働させることができる。各種OCIサービスと同様に管理コンソールを使用でき、ストレージではブロック、ファイル、オブジェクトのデータに対応する。
構成可能リソースは、プロセッサーが最小552コアから最大6624コア、メモリーが最小6.7TBから最大80.4TB、ストレージが最小150TBから最大3.4PBとなる。データベース専用機の「Oracle Exadata Cloud@Customer」と800Gbpsのネットワークで直結でき、両機を組み合わせた超低遅延処理のアプリケーションを実行可能としている。
また、OCIのパブリッククラウドサービスや、顧客データセンターでOCI環境を構築、運用する「OCI Dedicated Region」と同一のコントロールプレーンで利用することもでき、万一通信障害が発生した場合におけるCompute Cloud@Customer単独の継続稼働を担保する。
利用料金は従量課金制で、OCIのパブリッククラウドサービスと同一料金体系になる。
先だって行われた日本の報道機関向け説明会でプロダクトマネジメント担当バイスプレジデントのJason Schaffer氏は、今回の提供理由について「クラウドの柔軟性や拡張性を求めつつも、機密データの所在をオンプレミス環境から移動できない、強固なセキュリティを確保しなければならない、超低遅延・高速処理の環境が必要といった事情を抱える顧客からの強い要望に基づく取り組みだ」と述べた。
Schaffer氏は、同社のクラウド戦略がユニークな分散型マルチクラウドだとも説明した。OCIをパブリッククラウド、OCI Dedicated Region、Exadata Cloud@Customerの形でユーザーが柔軟に利用可能なポートフォリオとなっており、今回のCompute Cloud@Customerは、これを拡張する施策だとする。
Compute Cloud@Customerを活用することで顧客は、開発したエンタープライズアプリケーションをいかなる場所でも実行でき、OCIのリソースを柔軟に拡張して使用できること、アプリケーションスタックを最新化でき、規制などで地域内で機密データを格納・管理しなければならない要件への対応を実現するとしている。