35歳未満の働き手はフリーランス志向–米調査
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Collectiveが実施した「Unconventional Jobs Survey」(非従来型の仕事に関する調査)によると、米国の労働市場における35歳未満の成人、すなわちZ世代とミレニアル世代の若手では、フリーランスで仕事をしている、あるいはそうする見込みがあるとする回答が64%に上っている。一方、35歳以上の成人では、その割合は31%と半分以下にとどまっている。
Z世代と多くのミレニアル世代が育ってきたこの20年ほどでクリエイターエコノミーが拡大してきたことを考えると、この調査結果はさほど驚くに値しないだろう。また、若い世代の働き手や学生らとキャリアパスについて話してきた筆者の経験を述べると、こうした若者たちが抱く夢は自営業や、キャリアにおける充足感だ。このようなキャリアパスはこうした世代の親たちが歩んできたものではない。
Z世代とミレニアル世代の若手は、週40時間以上働かずとも自らの生活を維持できるだけの金銭を得られた時が自らのキャリアにおける「ゴール」だと考えている。これに対して米国人の35歳以上の44%は、仕事を引退できるだけの金銭を得た時が「ゴール」だと考えている。
Z世代とミレニアル世代の若手は他の世代に比べると、キャリアに対する考え方が違うだけでなく、自らのキャリアに起こり得る最大の障害に備えているという点でも異なっている。米国の成人のうち、自らが解雇された際の対策を用意しているのは、35歳以上で30%である一方、35歳未満では59%に上っている。
Collectiveの共同創業者であり最高経営責任者(CEO)でもあるHooman Radfar氏は「若い働き手が解雇時の対策を有しているのは、そういった対策を用意できるためだ。人工知能(AI)やオンラインプラットフォームによって起業ブームが推進されるとともに、自営業の人間にワークライフバランスとメンタルヘルスを向上させつつ、今まで以上のことを達成する力が与えられている」と述べ、「これら次世代の人たちは、自らの生活を企業に依存したくないと思えば、もはや依存しなくても済む道に進めるようになっている。このような人たちは自らに賭けることができる」と続けた。
また若年層の人たちは、35歳以上の人たちよりも解雇に備えて貯蓄するとともに、キャリアにつながる可能性のある副業や趣味を持ち合わせている傾向にある。
米国の若年層は、何らかのかたちでキャリア上での自立を求めているようだ。Collectiveによると、現在フリーランスとして働いている105人のうち、88%がフルタイムでの就業をやめて以来、メンタルヘルスが向上したと回答している。