日本企業のDX、取り組み最多はコスト削減、収益拡大も半数以上に–ガートナー
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ガートナージャパンは10月26日、国内企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みに関する調査結果を発表した。最多の取り組みは「既存ビジネスのコスト削減やオペレーションの効率化」の79.3%で、新規ビジネス関連も半数以上を占めた。
調査は、5月に国内企業でITシステムの構築・導入・保守・運用・サービス委託先選定に関与する担当者を対象に実施した。有効回答は400社。8つのDXテーマの選択肢を回答者に提示して、取り組み状況を尋ねたという。
取り組みの上位3つは、「既存ビジネスのコスト削減やオペレーションの効率化」(79.3%)、「データやITインフラなどの基盤の整備」(73.3%)、「既存商品やサービスの機能強化・品質改善」(69.8%)で、既存ビジネスに関するものが目立った。
しかし、4番目以下も「既存ビジネスの顧客体験価値や付加価値の向上」(63.3%)、「新規事業などの新しい価値提案の創出」(62.8%)、「新しい顧客ターゲットやチャネル(販売経路)の拡大」(60.5%)、「新しい収益流(収益を得る仕組み)の確立」(57.3%)、「デジタルやコネクテッドを前提とする新しい商品やサービスの開発」(54.8%)が続き、新規ビジネスによる収益拡大への取り組みも多いことが分かった。
これらテーマの主な推進部門について調査対象のIT部門の割合が高いのは、「データやITインフラなどの基盤の整備」(55.3%)や「既存ビジネスのコスト削減やオペレーションの効率化」(45.1%)、「デジタルやコネクテッドを前提とする新しい商品やサービスの開発」(39.7%)だった。
また、DX関連システムの「企画」「設計・開発・実装」「実装後のシステムの運用・管理・保守」について内製/外製の状況を尋ねた結果、各工程とも内製は20~30%にとどまった一方で、外製はいずれも60%以上だった。企画では、社外から積極的に知見や新たなアイデアを取り入れる意図があり、設計・開発・実装や運用・管理・保守では、社外の人材やITベンダーに頼らざるを得ないようだという。