サムスン、独自の生成AIモデル「Samsung Gauss」を発表

今回は「サムスン、独自の生成AIモデル「Samsung Gauss」を発表」についてご紹介します。

関連ワード (ソフトウェア等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 サムスンは韓国の京畿道で開催していた「Samsung AI Forum 2023」で現地時間11月8日、新たな生成型の人工知能(AI)モデル「Samsung Gauss」を発表した。Gaussは「ChatGPT」をはじめとするAIツールに対抗するものであり、今後のテクノロジー製品においてAIが大きな役割を果たすことを示唆する象徴の1つともなっている。Gaussは現時点において社内で利用されているだけだが、同社はこのテクノロジーを将来の製品に搭載していくと述べている。

 Gaussは「Gauss Language」と「Gauss Code」「Gauss Image」という3つの要素で構成されている。同社のプレスリリースによると、Gauss Languageは電子メールの作成や文書の要約、翻訳などを扱えるという。つまりこれは、GoogleやMicrosoft、ChatGPTの開発元であるOpenAIといった企業のAI搭載ツールに相当するものだ。また、Gauss Codeはソフトウェアの開発支援を行う。Gauss Imageは画像の生成や編集を目的としており、その用途にはクリエイティブな作業が挙げられる。

 サムスンによるとGaussという名前は、18世紀後半から19世紀中頃におけるドイツの高名な数学者であり、整数論や幾何学分野に多大な影響を与えたCarl Friedrich Gauss(カール・フリードリヒ・ガウス)にちなんだものだという。

 同社は、「さらにこの名前は、世界中のコンシューマーの生活を向上させるという理念の下、AIの力を駆使するために地球上のありとあらゆる優れた物事と知識を活用していくという、AIモデルに対するサムスンの究極のビジョンを反映したものだ」と記している。

 またサムスンは、データ収集やAIモデルの開発をはじめとするプロセスの全てを通じて発生し得るセキュリティやプライバシー上の懸念を監視/除去するべく、同社のAIレッドチームによる積極的な取り組みを進めているとしている。ここで重要なのは、同社がGaussを「オンデバイスAI」である、つまりクラウドにデータを送信するのではなく、デバイス自体でデータを処理すると説明している点だ。これはプライバシーや応答速度という点で一般的に好ましいアプローチだと言える。

 同社は、今後の製品にいつGaussを搭載するのかについては明らかにしなかった。ただ、2024年初めに発表が期待されている「Galaxy S24」に搭載される可能性はあるだろう。サムスンの「Galaxy S」シリーズは一般的に、同社の最新モバイルテクノロジーを搭載する製品になっており、同社のハイエンド版折りたたみスマホの「Galaxy Z」や、より手に入れやすい「Galaxy A」に影響を与える製品ともなっている。

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