ZVC JAPANと宇和島市、DX推進に向け協定締結–災害時の情報共有に「Zoom」活用
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ZVC JAPANと愛媛県宇和島市は11月10日、「デジタルトランスフォーメーション推進に向けた包括連携協定」を締結した。
この協定は、ZVC JAPANが提供するビデオ会議システム「Zoom Meetings」をはじめとしたプラットフォームを活用し、同市の地方創生に資する幅広い分野で地域や行政課題の解決を目指すとともに、地域創生を目的とした新たな行政サービスの提供を実現し、持続可能な行政経営に寄与することを目的にしている。
同市は、2022年2月に「宇和島市DX推進計画」を策定。デジタルを有効に活用した市民サービスの向上や行政運営の効率化を推進している。今回の協定において両者は、(1)市民サービスの向上に関すること、(2)学習環境の充実に関すること、(3)災害対応時における支援に関すること、(4)その他DXの推進に関すること――に取り組むとしている。
(1)では、窓口サービス提供方法の多様化を図る。支所だけでは対応しきれない専門性の高い手続きや相談に対して、本庁の担当職員が迅速に対応できるようにオンライン相談窓口を支所に導入する。具体的には「移住/定住支援制度」「出生届け等の戸籍に関する届出」「生活保護の相談」などの業務を予定しており、2023年11月下旬から4支所に開設するという。
(2)では、オンライン授業の推進と教員の負担軽減に資する取り組みを支援する。既にオンライン上で行われている小規模校同士の交流や、高校生の授業参加について、よりリアルな体験ができるように「Zoom Rooms」を活用する予定だという。
(3)では、災害対応業務の遂行のために必要な体制および資機材の整備に関する支援と、災害時に強い通信手段を確保する。具体的には、災害時の被害情報の収集や災害対応の情報共有におけるZoom Meetingsを利用した有効な体制・手段を検討する。また、各避難所間や災害対策本部などの有効な連絡の検討を行う予定だ。
(4)では、(1)~(3)に該当しない分野においてZoom Meetingsを有効活用し、住民サービスの利便性向上と市役所のDX推進をしていくとしている。
宇和島市 市長の岡原文彰氏は、「包括連携協定は最初のかけ声だけで、具体性がない場合がある。しかし今回の協定は、担当者がいろいろな夢を語っている中では、これからの未来に対して大いなる期待があると感じている。市民の暮らしを支え、夢を持ってこの地域で暮らしていくことができることを達成することが協定の目的だ。ZVC JAPANと組むことで、宇和島市の未来を明るくしていきたい」と述べた。
また、ビデオメッセージにおいて総務大臣政務官・衆議院議員(愛媛3区)の長谷川じゅんじ氏は「宇和島市は、人口減少や高齢化が進む厳しい地域であり、学校の統合や医療資源の切迫、交通の利便性の減少などの課題を抱えている。当市は、今後の日本が抱える可能性がある課題をいち早く体現している地域である。今回の協定では、ZVC JAPANの持つオンライン活用のノウハウを基に、同市の関係人口を増やしたり、オンラインで学校教育を充実させたり、市役所まで来なくても相談ができる窓口の設置などを実証すると伺った。実証を成功させ、日本全体に宇和島モデルとして展開してほしい」と期待を込めたメッセージを残した。