ビル・ゲイツ氏がAIに期待する地球規模での医療の改善
今回は「ビル・ゲイツ氏がAIに期待する地球規模での医療の改善」についてご紹介します。
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Bill Gates氏は、2023年は最初の孫が生まれた年であり、自分にとって永遠に特別な1年になるだろうと述べた。そして2023年は、「ChatGPT」の登場によって人工知能(AI)がメジャーになった年でもあった。Gates氏は、自分の孫娘がこれから生きていく世界は、AIによって良い方向に変わっていくだろうと考えている。
Microsoftの共同創業者であり、数十年にわたってPC時代をけん引してきた人物であるGates氏は、技術革命のことをよく知っている。同氏は、2024年はAIにとって記念碑的な年になると予想するとともに、AIはグローバルヘルスにとって重要な存在になりつつあると述べている。同氏は数十年にわたって、自分の名前を冠した財団でグローバルヘルスの問題に取り組んできた。
Gates氏は、自身のブログサイトである「GatesNote」に投稿した長文の記事で、「私たちは、AIが自力でやれるのはどんな種類の仕事なのか、どんな仕事なら副操縦士(copilot)が務まるのかについて、以前よりも理解できるようになった」と書いている。「そしてAIが、多くの人が教育やメンタルヘルスなどを手に入れられるようにするためにどう役立つかも明確になってきた。そのため私は、この技術を世界中で目にする恐ろしい不公平を減らすために役立て、その不公平をかえって助長してしまうことがないようにしたいと考えるようになった」(同氏)
2023年はAIにとって(より具体的に言えば、生成AIにとって)、大きな1年だった。生成AIは、ほかの種類のAIよりも一歩先に進んでいる。生成AIは、データから読み取ったパターンを元に、テキストや画像、音声、動画などの新たな素材を生み出すことができる。
ほかの形態のAIも、すでにスマートホームや、「Alexa」などのAIを使用したバーチャルアシスタントの形で家庭や大衆文化に入り込んでいたが、2022年の終盤にOpenAIのChatGPTが発表されたことで、生成AIが一気に世間の注目を集めるようになった。
この1年間でさまざまな生成AIツールが猛烈な勢いでリリースされたが、ChatGPTはその先頭を走っており、スマートフォンやノートPCで、AIを使って誰でも情報や画像を作成できるようになった。これらのツールは、膨大な量のデータをもとにトレーニングされており、人間のクエリーに対して、新たに回答を生み出して返すことができる(ただし、それがどの程度成功しているかは、ものによって異なる)。OpenAIの最高経営責任者(CEO)であるSam Altman氏は11月、毎週1億人以上がChatGPTを利用していることを明らかにした。MicrosoftはOpenAIに多額の投資を行っている。
しかしほかの企業も、素直にMicrosoftにテリトリーを明け渡そうとしているわけではない。例えばGoogleは12月上旬、同社のAIチャットボット「Bard」をアップデートして、テキストベースのチャット能力を改善した新しいAIモデル「Gemini」を導入した。ほかにもさまざまなIT企業が、検索エンジンやスマートフォンなど、あらゆる種類のプログラムやデバイスに生成AIの機能を組み込もうとしている。
GlobalDataによれば、投資家は2023年に100億ドル(約1兆4000億円)を生成AI関連のベンチャー企業に投じたという。これは前年の44億ドル(約6200億円)の2倍以上だ。