ロシアの脅威グループ「COLDRIVER」、PDF悪用のマルウェア攻撃–グーグルが警告

今回は「ロシアの脅威グループ「COLDRIVER」、PDF悪用のマルウェア攻撃–グーグルが警告」についてご紹介します。

関連ワード (セキュリティ等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 Googleの脅威分析グループ(Threat Analysis Group:TAG)は米国時間1月18日、ロシアの脅威グループ「COLDRIVER」が、認証情報を狙ったフィッシングという従来の活動以外に、PDF文書をおとりにマルウェアを配信していることを確認したと発表した。

 COLDRIVERは「UNC4057」「Star Blizzard」「Callisto」としても知られる。このグループは、非政府組織(NGO)の要人、情報機関および軍の元幹部、北大西洋条約機構(NATO)の政府高官などを標的としたフィッシング攻撃を行ってきたという。

 TAGによると、特定分野の専門家をよそおった偽アカウントを利用してユーザーと信頼関係を築き、フィッシング向けのリンクや、不正なリンクを含んだ文書を送信するというのがCOLDRIVERの常套手段だ。

 新たな手口では、まず偽アカウントから無害のPDF文書を送信する。ユーザーが文書を開くと、暗号化されているように表示される。そのため、ユーザーが閲覧できないと返信すると、攻撃者はクラウド上にホストされている復号ユーティリティーへのリンクを送信する。

 この復号ユーティリティーは実際にはバックドアであり、おとりの文書を表示する一方、攻撃者がユーザーのマシンにアクセスできるようにする。このカスタムマルウェアは「SPICA」という名称で追跡されており、COLDRIVERはこれを遅くとも2022年11月には使用していたとみられる。

 SPICAはRustで記述されており、任意のシェルコマンドの実行、ウェブブラウザーのクッキーの窃取、ファイルのアップロードとダウンロード、ファイルシステムの内容の取得、ドキュメントの流出といったコマンドを実行できるという 。

 おとりのPDFには4つの亜種があり、それに合わせてSPICAには複数のバージョンが存在するとTAGはみている。

COMMENTS


Recommended

TITLE
CATEGORY
DATE
DNPとNTT東西、デジタル教科書の配信プラットフォームを構築へ
DX
2021-05-11 11:25
DeepL、日本法人「DeepL Japan」設立–日本企業との取引を迅速化
IT関連
2023-07-05 00:54
レーザー核融合商用炉の実現を目指すフルスタック核融合スタートアップEX-Fusionが1億円調達、研究・開発を始動
IT関連
2022-01-27 22:49
ほくほくフィナンシャルグループ、行員4200人に「Sansan」導入–サービス品質の向上へ
IT関連
2023-08-09 11:35
アトラシアンが自然言語理解のための独自のAIエンジンを開発するPercept.AIを買収
IT関連
2022-01-29 05:16
Okta、新ID基盤「Customer Identity Cloud」を発表–IdaaSをさらに拡大
IT関連
2022-11-12 14:14
日立とハピネスプラネット、チーム自動作成機能で社内コミュニケーションを改善
IT関連
2022-08-11 05:27
研究以外の業務で疲弊する日本の研究業界の効率化を図るバイオインフォマティクス解析「ANCAT」が4000万円調達
バイオテック
2021-04-16 20:36
タグ・ホイヤー×スーパーマリオのコラボ時計、まもなく登場
くらテク
2021-07-11 21:29
ビットコインの価値はその周りの「ネットワーク効果」で考えるとよくわかる
ブロックチェーン
2021-06-15 11:58
取締役とCISOのセキュリティ認識のズレが改善–プルーフポイント調査
IT関連
2023-10-05 07:46
秋葉原などのメイドカフェ、ビデオ通話でリモート接客 約60店舗でスタート
社会とIT
2021-01-26 18:06
セキュリティインシデントの調査を体験して得た気づき
IT関連
2022-09-10 04:04
第4回:組織全体でデータリテラシーを上げるには
IT関連
2021-03-23 17:08