BIPROGYとリコー、デジタルツインを活用した建物設備管理に向けて実証
今回は「BIPROGYとリコー、デジタルツインを活用した建物設備管理に向けて実証」についてご紹介します。
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BIPROGYは、既存の建物の設備管理をデジタルツイン上で行う空間データ作成・AI活用の実証実験をリコーと実施した。
実証では、リコーの「空間データ作成・利活用AI ソリューション」とBIPROGYが販売する建物管理向け統合プラットフォーム「Archibus」を相互接続し、建物維持管理業務に有益な台帳連動型デジタルツイン構築の効率化を検証した。
台帳連動型デジタルツイン構築のさらなる効率化と活用が進むことで、熟練技術者の暗黙知に基づく属人的な管理となっている建物維持管理業務のDX推進が期待される。また人材不足、建物の老朽化に伴う改修費用の増加、エネルギー効率低下による環境負荷増大などの課題解決にも貢献できるとする。
Archibusは、企業の不動産ポートフォリオ、オフィススペース、インフラ施設の管理など、ワークプレースの最適化を支援するソフトウェアプラットフォーム。建物管理やワークプレース管理、ファシリティーマネジメントで必要となるデータを、1つのデータベースで管理でき、土地・建物・建築物・設備などの管理・運営に関わる全ての情報を可視化・改善できる。
空間データ作成・利活用AI ソリューションは、ビルディングインフォメーションモデリング(BIM)や図面などで情報整備されていない既存建物、改修前後の部屋内、設備、資産、天井裏の配管を3次元復元してバーチャル空間として再現する。PCやタブレットから空間を閲覧でき、測距、メモやコメントによるやりとりの記録、既存台帳システムとの連携、各種AIによる業務の自動化や作業支援などを提供する。
実証において両社は空間データ作成・利活用AI ソリューション を活用し、建物を360度カメラ・3次元レーザースキャナーで撮影、デジタルツイン上で閲覧可能なデジタル建物(3Dデータ)を作成した。AI画像認識技術を活用しデジタル建物上に存在する設備を検出することで、各設備の台帳情報と建物管理用の3D/BIMデータを相互にひも付けた。その上で、3DビューアーのデータをArchibusに取り込むためのBIMデータとして整備し、3DビューアーとArchibusを相互接続させるプロトタイプを作成した。
今後両社は、デジタルツインの作成効率化を通じて、建物管理業務におけるIT活用の導入障壁を低減させる取り組みを推進する。また、Archibusのメリットを最大限引き出せる、デジタルツイン上でタイムリーかつ円滑に情報共有できるサービスの開発を目指すとしている。