グーグルやIBMら、AI原因の雇用喪失に対応する団体結成–10年間で9500万人をリスキリングへ

今回は「グーグルやIBMら、AI原因の雇用喪失に対応する団体結成–10年間で9500万人をリスキリングへ」についてご紹介します。

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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 世界最大級のテック企業の一部が、人工知能(AI)による雇用喪失の影響に対応するコンソーシアムを結成した。その参加メンバーには、AIに大々的に投資した企業も含まれている。

 Accenture、Eightfold、Google、IBM、Indeed、Intel、Microsoft、SAPは、アドバイザーとなる6つの団体とともに、「AI-Enabled Information and Communication Technology(ICT) Workforce Consortium」を立ち上げた。その目的は、AIによって現在、あるいは今後職を失う者を対象に、アップスキリングやリスキリングによって再就労を支援することにある。同コンソーシアムでは、AI普及の影響を受ける労働者がトレーニングプログラムを見つける手助けを行い、スキルセットを持つ労働者をそのスキルを求める会社と結びつけていく。

 「新たに発表されたAI-Enabled ICT Workforce Consortiumの使命は、AIが労働力に与える影響に関する知識を企業に提供し、労働者に時代に即したスキルを身につけてもらうことにある」と、Ciscoでエグゼクティブバイスプレジデント兼最高人材活用/ポリシー/パーパス責任者を務める Francine Katsoudas氏は声明で語った。

 世界各国の労働者がAI導入の影響を受けつつあるのは、もはや周知の事実だ。UPSやIBMなどいくつかの企業はすでに、AIが理由でレイオフや雇用の凍結を進めていることを認めている。再就職あっせん企業のChallenger, Gray & Christmasが2024年に入って行った調査によると、AIに対応可能な新たな人材を求めたり、これまでの役職をAIに置き換えたりする中で、米国企業は計4600人以上の人員を削減しているという。

 もちろん、そうした人員削減の多くは、ICTのメンバー企業が推進したAIイノベーションが原因だ。同コンソーシアムの参加企業は雇用の喪失が現実の問題であり、今後も多くの職がAIに完全に取って代わられると認めている。そのうえで、アップスキリングやリスキリングを支援することで、労働者がほかの職務で新たなキャリアを見つけるのに役立ててもらいたいと考えているという。

 そうした取り組みの一環として、コンソーシアムの参加企業は、「今後10年間で世界各国で働く9500万人に良い影響を及ぼす」ことが目標だと述べている。これは実に漠然とした目標だが、コンソーシアムの参加企業は以下のような、ある程度具体的な施策も提示している:

 ここではっきりさせておくと、前述の目標はあくまで、現時点で掲げられた目標にすぎない。コンソーシアムの参加企業がそうした数字を達成し、さらには上回る可能性もあるが、未達となる可能性もある。コンソーシアム参加企業が取り組む課題は、かなり難しいものであることは明確だ。

 目標達成のため、コンソーシアム参加企業はまず、2023年以降の求人数に基づいて、AIが上位45の職位の80%を占める、56の職務(ただしその詳細は明かされていない)にどのような影響を与えているかを調べる計画を立てている。その後に、取り組みをどう進めるべきかを示す、勧告を作成する計画だ。これはICTのメンバー企業が、それぞれに掲げた高い目標を達成するために、労働者に求める必須スキルを確実に身につけてもらうための方法を記したものになる。

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